新型コロナウイルスに感染して先週末のF1オランダGPを欠場したキミ・ライコネン(アルファロメオ)だが、関係当局の許可を受けて現在はスイスの自宅に戻っている。
スイスのテレビ局『SRF』が伝えたところによれば、今季限りでのF1引退を表明しているライコネンは、すでに3月と4月にファイザー製ワクチンの接種を済ませていたという。
しかし、いわゆる『ブレークスルー感染』ということになるわけだが、2007年のF1チャンピオンであるライコネンはオランダGPの舞台となったザントフォールトで受けたPCR検査で陽性となり、レースに出場することなくホテルで隔離措置がとられていたようだ。
しかし、ロバート・クビサがライコネンの代役を務めたオランダGP決勝が終わった後、ライコネンはオランダ当局及び現在自宅を構えているスイスの関係当局の許可を得て、プライベートジェットですでにスイスに戻っているという。
ライコネン自身は体調に異常は訴えていないと伝えられているが、今週末にモンツァで行われる第14戦イタリアGP(12日決勝)に出走するためには事前に2回のPCR検査で陰性を示す必要があると言われている。
第12戦ベルギーGPから今週末のイタリアGPまでは3週連続開催というタイトなスケジュールとなっているだけに、イタリアGPが開幕する10日(金)までにライコネンが完全にcovid-19から回復できるかどうかは微妙なところかもしれない。
ひょっとしたら、今週末も欠場となる可能性があるライコネンだが、アルファロメオのチーム代表を務めるフレデリック・バスールは、ライコネンはそれを今後のことを考えるための時間として利用できるかもしれないと考えているようだ。
「しばらく落ち着いて考えるのは彼にとってはよいことだと思うよ」
ライコネンの母国フィンランドの『Iltalehti(イルタレティ)』紙にそう語ったバスールは、ドライバーを引退してもライコネンにはチームに留まってもらって別の役割を担って欲しいと考えていることを明かし、次のように付け加えた。
「その上で、その問題についてさらに話し合うことができるからね」