今週末にF1オランダGP(5日決勝)が行われるザントフォールト、そして来週末にイタリアGP(12日決勝)が行われるモンツァでは、いくつかのF1チームの2022年のドライバーラインアップに関する大きな展開が見られることになりそうだ。
現時点においては、遅くとも来週末にモンツァで行われる第14戦イタリアGP(12日決勝)までにはメルセデスが来季はバルテリ・ボッタスに替えてジョージ・ラッセルをルイス・ハミルトンのチームメートとすることを発表するものと考えられている。
そして、最新の噂では、メルセデスのシートを失うボッタスは2022年にアルファロメオに移籍することがほぼ確実な状況となっており、これに伴って現在アルファロメオで走っている41歳のキミ・ライコネンが今年限りでF1を引退することもモンツァで発表されるだろうと言われている。(日本時間9月2日未明に引退を発表した)
現在アルファロメオでライコネンのチームメートを務めているのはフェラーリの契約下にあるアントニオ・ジョビナッツィだ。
しかし、アルファロメオがエンジンをフェラーリからメルセデスにスイッチするのではないかという噂も根強くささやかれ続けており、その成り行き次第ではジョビナッツィのシート確保が難しくなることも十分に考えられる。
実際のところ、フェラーリでは現在アルファロメオとハースにエンジンを供給しているが、一時期今年ハースでデビューしたフェラーリ所属のミック・シューマッハを来季はアルファロメオに移籍させることを検討しているとの情報も流れていたものの、最近の情報ではシューマッハが来季もハースに残ることがほぼ確実になったと伝えられている。
また、ラッセルが来季メルセデスに移籍することが決まれば、ウィリアムズのシートにひとつ空きが生じることになる。そして、噂では今年のフォーミュラEチャンピオンであるニック・デ・フリースが、ウィリアムズもしくはアルファロメオのシートを獲得することになるのではないかとの噂もささやかれている。
さらに、現在アルピーヌのリザーブドライバーを務めながらF2選手権に参戦している中国人ドライバーの周冠宇(チョー・ガンユー)や、レッドブルのリザーブドライバーであり、今季DTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)に参戦しているアレックス・アルボンも候補者として名前があげられている。
アルボンを契約下におくレッドブルのヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)は、オーストリアの『Krone(クローネ)』紙に次のように語った。
「アレックスには才能がある」
「F1でレッドブルからは外れたものの、我々はまだ彼を見限ったわけじゃないんだ。彼は、どのチームであろうと、まだF1でチャンスを得ることができるよ」
今年、レッドブルが展開するファッションブランドであるアルファタウリのロゴをまとったフェラーリGTカーでDTMを戦っているアルボンだが、これまでにすでに1勝をあげ、現在ランキング4番手に位置している。
すでにアルボンは「DTMにおいて「トップの位置を確立している」と賞賛したマルコは次のように付け加えている。
「もちろん、彼はまだドライバーとして完成されてはいない。しかし、明らかに彼には将来があるよ」
一方、アストンマーティンもザントフォールトかモンツァでセバスチャン・ベッテルが2022年も引き続きドライバーを務めることを正式発表するものと考えられている。
チームオーナーの息子であるランス・ストロールが2022年もチームに残留するのは確実であり、アストンマーティンが来季も今季と同じラインアップで臨むことになるのは間違いないだろう。
2022年のドライバー体制について質問されたアストンマーティンのスポークスマンはドイツのテレビ局『RTL』に次のように答えた。
「近いうちに発表することになるよ」