レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)が、マックス・フェルスタッペンは今週末にポール・リカール・サーキットで行われるF1第7戦フランスGPでは優勝には手が届かないかもしれないと認めた。
実際のところ、今季のF1タイトルを争うメルセデスとレッドブルはいずれも、市街地サーキットで行われた第5戦モナコGPと第6戦アゼルバイジャンGPでは苦戦を強いられたルイス・ハミルトンだったが、より「普通」のレイアウトであるポール・リカール・サーキットでは再び調子を取り戻すはずだと予想しているようだ。
「この2人は非常に接戦となるだろうね」
ドイツのテレビ局『RTL』にそう語ったマルコは、フランスGPではやや苦戦が予想されるものの、地元レッドブルリンクで開催される第8戦シュタイアーマルクGPと第9戦オーストリアGPではフェルスタッペンが2連勝を達成する可能性が高いと続け、次のように付け加えた。
「その方が現実的だと思うよ」
一方、今週末のフランスGPにはホンダがさらに改良を加えたエンジンを持ち込む可能性もあると伝えられている。
マルコは既存の仕様で「何の問題もない」と主張しているが、メルセデスとフェラーリは前戦アゼルバイジャンGPで今季2基目となる主要エンジンコンポーネントを投入しており、ホンダも今週末からスタートする3連戦のどこかで新スペックエンジンを投入する可能性は高いだろう。
また、昨年までレッドブルでフェルスタッペンのチームメートだったタイ国籍ドライバーのアレクサンダー・アルボンは現在レッドブルのリザーブ兼開発担当ドライバーを務めているが、今週末のポール・リカールでその姿を見ることはなさそうだ。
アルボンは今季DTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)にエントリーしており、今週末はイタリアのモンツァで今季の開幕戦が行われることになっているためだ。
だが、もし何かの事情でレッドブルとアルファタウリのドライバーの誰かが今週末のフランスGPに出走できなかった場合には、アルボンが急遽DTM出走をとりやめてポール・リカールに来ることになっているという。
「アルボンが両チームのリザーブドライバーであることに変わりはないよ」
ドイツの『Speed Week(スピードウィーク)』にそう述べたマルコは次のように付け加えた。
「もし誰かが抜ける場合には、すぐに彼がイタリアからフランスに飛行機でやってくるよ」