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F1チームは風洞をシェアするべきではないとマクラーレンのボス

2021年05月19日(水)19:17 pm

マクラーレン・レーシングCEOのザック・ブラウンが、技術提携契約を結んでいるF1チーム同士が風洞を共同使用するようなことはまずいと主張した。

本来F1ではエンジンやそれに直結するトランスミッションなどを除いて、マシンはすべて独自に設計・製造することが原則となっている。

しかし、とりわけ低予算の小規模チームが参戦継続できるように近年ではそれに関する制約がかなり緩和されてきているのが事実だ。

こうした中、ブラウンが最近公開書簡を出し、その中でメルセデスとアストンマーティン、フェラーリとハースのように必要以上に密接な技術提携関係にあるチームが存在することに懸念を表明した。

例えば、アメリカンチームであるハースは2016年にF1参戦を開始するに当たり、当初からフェラーリとの間に技術提携契約を結んでいた。ハースは今年フェラーリとの契約下にあるミック・シューマッハをF1デビューさせたが、もちろんこれはエンジン供給を受けているフェラーリからの要請を受けてのことだ。

そして、フェラーリとハースの関係が今後さらに密接なものとなるのは間違いなさそうだ。

ハースのチーム代表を務めるギュンター・シュタイナーによれば、ハースでは自分たちのマシン製造拠点をイタリアのマラネロにあるフェラーリ本部の敷地内にある新部門に移管することにしたという。

シュタイナーは『formelaustria.at』に次のように語っている。

「来週には入居が完了する予定となっており、その後2022年に向けて本格的にスタートすることになる」

マクラーレンは今季からメルセデスエンジンを搭載しているが、それ以外のパーツに関しては自前で設計・製造する独立チームとして運営を続けている。

ブラウンは、行き過ぎた協力関係がF1において見られるようになっているのは問題だとし、F1や統括団体であるFIA(国際自動車連盟)は絶対にこの問題に対処するべきだと主張している。

「小規模チームの手助けをするためにギアボックスなどに関して協力することには問題はないと思っている。それはいいことだし、健全なことだからね」

『Motorsport-Magazine.com』にそう語ったブラウンは次のように続けた。

「だが、個人的には協力関係にある2チームが同じ風洞をシェアするのは好ましいことではないと考えている」

「そのような直接的関係には制限をかけて欲しいと思っているよ」

ブラウンは、例えば、もはやフェラーリ系列だとも言えるハースに関してはマナネロにある風洞の使用を認めず、ほかのチームが使用している風洞を使わせるようにした方がいいと語り、次のように付け加えた。

「私は彼らがルノーの風洞を使うことは想像できる。ザウバーにだって素晴らしい施設があるよ」

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