NEXT...F1開催スケジュール

ウィリアムズのチームCEOがラッセルのクラッシュやチームの独立性に関して持論を展開

2021年05月18日(火)11:29 am

ウィリアムズのチームCEOを務めるヨースト・カピートが、ジョージ・ラッセルはイモラで行われたF1エミリア・ロマーニャGP決勝で起きたバルテリ・ボッタス(メルセデス)とのクラッシュに関して謝る必要はなかったと語った。

エミリア・ロマーニャGP決勝でボッタスをオーバーテイクしようとしたラッセルだったが、進路を変えたように見えたボッタスと激しくクラッシュし、2台ともにそこでレースを終えてしまった。

ラッセルはその際、まだマシンの中にいたボッタスに掛けより、そのヘルメットを軽く叩くという行為を行っていた。

ラッセルはウィリアムズに所属しているものの、元々メルセデスとの契約下にあるドライバーだ。この一件のあと、メルセデスF1チームを率いるトト・ヴォルフがラッセルを批判したこともあり、ラッセルはその後公に陳謝していた。

しかし、今年2月にウィリアムズのCEOに就任したカピートは、それは自分がそうするように仕向けたものではなかったと母国ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように語った。

「いや、私なら謝らなかっただろうね。だが、それは彼が決めることだ。私は彼を責めなかったが、人はそれぞれ違うからね」

「ドライバーは自分の個性を保ち、自分自身を大事にし、率直かつ正直であるべきだよ。それが常に私の主義なんだ」

一方、カピートが加入したウィリアムズは現在非常に興味深い時期を迎えている。

近年のウィリアムズはチーム設立者でありチーム代表であったフランク・ウィリアムズから娘のクレア・ウィリアムズが実権を引き継いでチーム運営に携わっていた。だが、低迷が続いていたウィリアムズは昨年ついにドリルトン・キャピタル社にチームを売却。チーム名こそ変わっていないものの、ウィリアムズ・ファミリーは完全にチーム運営から手を引いている。

ウィリアムズはこれまで完全に独立したチームとして運営されてきており、エンジン以外はすべて自分たちでマシンの設計・製造を行ってきていた。

だが、新オーナーのもとで生まれ変わったウィリアムズは、2022年にはメルセデスからエンジンに加えてギアボックスも購入することになっている。

このことから、F1関係者の中には、今後ウィリアムズの独立性もだんだん薄れていくことになるのではないかと考えている者もいるようだ。

しかし、カピートは次のように主張した。

「そのことは独立性とは何の関係もないよ。我々は今でも独立している」

「パーツを買っても、誰かに依存するようなことにはならない。エンジンとトランスミッションは一体となっているし、それが手に入るのであればそうすべきだ。そして、いずれにせよ、我々はそれを一緒に開発しているわけだ」

しかし、現実的にはほかの小規模F1チームたちは大規模チームとの関係をより深めていきつつある。例えば、フェラーリとハース、メルセデスとアストンマーティンなどがそうだ。ウィリアムズとしては今後もF1で戦い続けるためにはそうした方向性を検討する必要が生じてくるかもしれない。

しかし、かつて2016年に短期間ながらマクラーレンのチーム代表に就任した経緯もあるカピートは次のように主張している。

「ほかのチームの話をするつもりはないよ。ウィリアムズとしては、これからも独立性を保ちたいと思っている」

「いずれまたF1タイトルを争うことが目標であれば、それ以外の道はないんだ。セカンドチームになればそんなことはできないからね」

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック