ハースのチーム代表を務めるギュンター・シュタイナーが、すでに2021年の契約を結んだロシア人ドライバーのニキータ・マゼピンがF1出走に必要なスーパーラーセンスを得られないという心配はしていないと語った。
大富豪の父を持つ21歳のマゼピンは、小規模F1チームであるハースに多額の資金を持ち込むことになると考えられている。
そのマゼピンは現時点でF2選手権ランキング3番手に位置しており、今週末にバーレーンで行われるF2最終ラウンドの結果最終ランキングが8位以下に落ちることがなければスーパーライセンス取得に必要なポイントを稼ぐことができる。
逆に言えば、数字的にはマゼピンがスーパーライセンス取得に失敗する可能性もまだ残されていることになる。
だが、シュタイナーはそのことについては心配していないと次のように語った。
「我々がニキータとの交渉を開始したとき、もちろんFIA(F1統括団体の国際自動車連盟)とも彼のライセンスについての話をしたよ。今日の時点では彼が必要とするポイントを獲得できない可能性はかなり小さいし、我々はそれに関して心配はしていないよ」
「我々は緊急シナリオも用意しているが、私は彼が必要なポイントを獲得すると確信しているよ。そうなればこれに関する疑問はなくなるだろう」
シュタイナーの言う“緊急シナリオ”とは、新型コロナウイルスのパンデミックが発生したことでレーススケジュールが大幅に修正されたこともあり、FIAが今年のスーパーライセンスポイントに関しては例外的措置を講じる可能性があると示唆していることに関係しているものだと考えられている。
2020年のF2シリーズをランキング7位以上で終えれば2021年のF1デビューに何の障害もなくなるマゼピン自身は次のように語っている。
「大事なことは、僕にはF1に行く準備が整っているということだよ」