F1前最高責任者のバーニー・エクレストンが、2020年のF1シーズンはすべて中止とすべきだと主張した。
イタリアの『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』から、新型コロナウイルスの影響を大きく受けることになった今年のF1が置かれた状況をずっと注目してきたかと尋ねられた89歳のエクレストンは次のように答えた。
「ああ、楽だったよ。何もなかったからね」
実際のところ、2020年のF1シーズンはひとつ、またひとつとレースの延期もしくは中止が発表されるという形でここまできている。現時点ではまだ第10戦フランスGP以降のレースについては正式な発表は行われていないものの、少なくとも7月中のレース開催は不可能だろうとの見方が強くなってきている。
「もし私に決定権があるならば、今シーズンはキャンセルするだろうね」
そう語ったエクレストンは次のように続けた。
「状況がどのような形になるのか誰も分からない状況にあるときにレースのことなど考えられるかい? このウイルスがどういうものなのか分かっている者など誰もいないんだ。我々に分かっているのはほんの少しのことだけだよ」
「だから、私はみんなにこう言いたいんだ。2020年のことは忘れて2021年に集中した方がいいとね。恐らく、来年の3月であれば可能になるだろうからね」
「私のところには大勢の主催者たちから電話がかかってきているんだが、彼らは多くの問題を抱えているよ。チケットを販売することができるかどうかさえ分からないだ」
エクエストンはそう語ると、次のように付け加えた。
「これほどの制約がある中で、十分なレースを主催することなどできるものかな?」