2020年2月28日(金)、バルセロナ・カタルーニャサーキットで第2回F1合同テスト3日目・最終日は、バルテリ・ボッタス(メルセデス)がトップタイムで締めくくった。
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『DAS(デュアル・アクシス・ステアリング/前後にも動くステアリング機構)』という新しいシステムをテストしたメルセデスAMGだが、今回のテストで誰の目にも明らかなのはメルセデスAMGが今年も最速のF1カーということだ。しかし、ルイス・ハミルトン(メルセデス)は「問題がある」と認めている。
その問題の一つとは「PU(パワーユニット)」だろう。テストではカスタマーチームも含めて何度かメルセデスPUに問題が起きている。
最終日、ハミルトンは「クルマは昨年から一歩前進したような気がするけど、メルボルンに行くまでに解決すべきいくつかの問題があることは明らかだ」と述べている。
つまり、シャシーは昨年よりいいが、パワーユニットに解決すべき問題あり、というところだ。
一方で、レッドブル・ホンダのパワーユニットには大きな問題はなく6日間を走りきった。レッドブル、アルファタウリ、そしてホンダ陣営には何か余裕のようなものを感じる。
実際、サーキットで見守っていた山本雅史Honda F1 マネージングディレクターは「こんなに落ち着いて見ていられるのは初めて」だという。数年前のテストでの悲惨な状況を考えれば、今年は大きな期待が持てると言える。
もちろん、開幕するまでは誰にも分からないため、ホンダとして現段階で大きなことを言えないのは当然だが、パドックでは焦りやピリピリした空気は感じられなかった。
2020年のF1では、最強メルセデスにレッドブル・ホンダが挑むシーンが見られそうだ。
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