レッドブルのドライバー責任者として知られるヘルムート・マルコが、セバスチャン・ベッテル(現フェラーリ)のレッドブル復帰に否定的な見解を示した。
フェラーリとの契約が2020年シーズンで切れるベッテルに関しては、F1引退や古巣であるレッドブルへの移籍などがうわさされている。
そうした中、最近オーストリアのキッツビューエルで開催されたスキーのワールドカップ会場でそのベッテルがレッドブル所属のF1ドライバーたちやチーム首脳と顔を合わせていたことが明らかになったことで、2010年から2013年まで4年連続でF1タイトルを獲得したレッドブルへの復帰の可能性が高まったのではないかとのうわさもささやかれるようになっている。
だが、ベッテルのレッドブル復帰の可能性について尋ねられたマルコは、すでにマックス・フェルスタッペンとの契約を2023年まで延長したことに言及しながら、ドイツの『Motorsport-Magazine.com』に次のように答えた。
「マックスと延長したこともあり、私はうちに2人の勝者がいることを想像できないよ」
「財政的にもそれはかなり難しいだろうね」
だが、マルコはベッテルが今でもトップレベルのF1ドライバーであるのは確かだと考えている。
「もしセバスチャンが自分のドライビングスタイルに合うクルマを手にし、気持ちよくドライブすることができれば、間違いなく彼はトップの座にいるよ」
そう語ったマルコは、現在ベッテルが苦しい状況に置かれているのはフェラーリ内部での政治的問題によるものだろうと次のように続けた。
「セバスチャンは非常にまっすぐなアスリートで、政治的なことに関わるのを望まないし、争いも嫌いなんだ」
「ルクレールにはアドバンテージがある。彼のマネジャーの(ニコラ)トッドがそういう分野に非常に長けているのは確かだからね」
フェラーリの元チーム代表であり、現在はFIA会長を務めるジャン・トッドの息子ニコラ・トッドに言及してそう語ったマルコは次のように付け加えた。
「だが、彼(ベッテル)は自分のパフォーマンスでそれに対抗することができるよ」