近い将来F1マシンが再びインディ500の舞台として知られるIMS(インディアナポリス・モーター・スピードウェイ)で走る光景を目にすることができるかもしれない。
現在、F1カレンダーにはテキサス州オースティンにあるCOTA(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)で開催されるアメリカGPが含まれている。
だが、2017年からF1オーナーとなったリバティ・メディアはアメリカ国内でのF1レース増加を目指しており、現在マイアミでのレース実現に取り組んでいる。だが、マイアミでは地元住民らの反対などにより、計画が難航していることもよく知られている。
こうした中、アメリカンモータースポーツ界の大御所であるロジャー・ペンスキーが、F1がIMSに戻ってきてくれればうれしいと語ったことが報じられた。
NASCARやインディカーの名門チームであるチーム・ペンスキーを率いる82歳のペンスキーは、昨年、IMS並びにインディカー・シリーズの新オーナーとなっている。
元F1ドライバーでもあり、チームオーナーとしてもF1に参戦した経験を持つペンスキーは多くの企業を経営する敏腕ビジネスマンとしての顔も持っている。
今後ペンスキーが本格的にリバティ・メディアとの交渉を開始するようなことになれば、再びF1マシンがIMSで走る光景を目にすることになる可能性も大いにありそうだ。
『AP通信』の記者であるジェナ・フライヤーはツイッターを通じて次のようにコメントしている。
「彼(ペンスキー)はF1とスポーツカーがスピードウェイに戻ってきて欲しいと思っている。まだどちらのシリーズとも話はしていない」
IMSでは現在のF1世界選手権がスタートした1950年から1960年までと、2000年から2007年までの8年間にわたってF1が開催された実績がある。
2000年からの第2期ではオーバルコースの内側に設けられたインフィールドセクションとオーバルコースの一部を利用したレイアウトで戦われ、2004年には佐藤琢磨(BAR・ホンダ)が3位表彰台を獲得している。
そのレイアウトは現在ではインディカーのロードコースレースのひとつとして組み込まれており、もしF1レースを行うことになっても大きな改修工事などは必要もないはずだ。
ただ、リバティ・メディアとしては国内の大都市でのF1開催を目指していることもあり、IMSでのF1実施に興味を示すかどうかは分からないというのが現実のところだろう。