近い将来、インディアナポリス・モーター・スピードウェイでのF1レースが復活するかもしれない。
2017年から新オーナーとしてF1を運営しているアメリカのリバティ・メディアだが、現在テキサス州オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズで行われているF1アメリカGPに加え、さらにアメリカ国内でのF1レースを増やしたいと考えている。
リバティ・メディアは当初マイアミ市街地でF1を開催する計画を進めていたものの地元住民らによる反対活動によりこれが頓挫。現在は当初の計画地より少し北にあるハードロック・スタジアムを中心としたエリアでの開催を目指しているものの、こちらも近隣集団や地元議会がこれを拒否する姿勢を見せており、実現の可能性はあまり高くないと考えられている。
そうした中、4日(月)にアメリカンモータースポーツ界の大御所であるロジャー・ペンスキーがインディカーシリーズ並びに世界3大レースのひとつに数えられるインディ500マイルレースの舞台として知られるインディアナポリス・モーター・スピードウェイを買収したことが明らかとなった。
インディアナポリス・モーター・スピードウェイでは2000年から2007年にかけて8回F1が開催されていた。そのときは1周2.5マイル(約4km)のオーバルコースの内側にコースが設けられるとともに、オーバルのホームストレート部分をストレートとして利用していた。
前オーナーのハルマン&カンパニーからインディカー並びにインディ500の将来を託されたとも言える82歳のペンスキーは、インディアナポリスにF1が復帰することもありえると示唆し、次のように語った。
「いつかのことに挑戦しなくてはならない。リスクを負うのは覚悟の上だ。リスクを取らなければ利益も得られないからね」
「もっとファン層は多いし、それをうまく利用するための能力を加えたいと思っているんだ。ここで24時間レースは可能だろうか? ここでF1レースを行うことはできるだろうか? 我々にはどういうことができるだろうか? これは素晴らしい資産なんだ」
自身も1961年と1962年にワトキンスグレンで開催されたF1アメリカGPにドライバーとして出走した経験を持つ82歳のペンスキーはインディカーの名門チームであるチームペンスキーのオーナーであるとともに、アメリカ国内で自家用車のディーラーを始め様々なビジネスを展開していることでも知られている。
リバティ・メディアのマイアミへのF1誘致が困難を極めている中、インディアナポリスでのF1復活もありえない話ではないかもしれない。