マクラーレンは、カルロス・サインツを2019年のF1ドライバーズランキング6位にすることを目標に掲げているようだ。
現在のF1はメルセデス、フェラーリ、レッドブルの3強チームが支配する状態となっている。つまり、ドライバーズランキングではその3チームに所属する6人がトップ6のポジションをキープするのが当たり前となっており、2016年以降は3年間にわたってそのパターンが崩れたことはない。
だが、今年はそのトップ3チームのドライバーのうち、レッドブル・ホンダのピエール・ガスリーだけがほかのドライバーたちに大きく水をあけられた状態となっている。
ガスリーは現在かろうじてランキング6番手に位置してはいるものの、ランキング5番手のシャルル・ルクレール(フェラーリ)とは69ポイントもの大差がついている。そして、ランキング7番手に位置しているサインツとはわずか5ポイント差だ。
今年の5月からマクラーレンのチーム代表を務めているアンドレアス・ザイドルは、サインツの母国スペインの『AS』に次のように語った。
「唯一彼(サインツ)の手が届くところにいるのはガスリーだし、それを達成するために取り組んでいくつもりだよ」
「レッドブルのマシンは我々のものよりも格段に速いし、それは困難なことだろう。だが、我々はあきらめるつもりはないよ」
サインツはレッドブルの育成ドライバーとして、2015年にマックス・フェルスタッペン(現レッドブル・ホンダ)とともにジュニアチームのトロロッソでF1デビューを飾っている。
だが、その後フェルスタッペンだけがレッドブルに引き上げられ、自分がずっとトロロッソで走ることに抵抗を感じていたサインツはレッドブルからのレンタル移籍という形で2017年の第17戦アメリカGPからルノーに移籍。翌2018年もルノーで走っていたサインツだが、今季はレッドブルとの契約を解消し、2018年限りでF1引退を決めた同郷フェルナンド・アロンソの後任としてマクラーレンに移籍したという経緯がある。
「過去に起きたことについて私がどうこう言える立場ではない。だが、我々は現在の2人のドライバーに満足しているよ」
サインツと、今季マクラーレンからデビューしたランド・ノリスに言及してそう語ったザイドルは、次のように付け加えた。
「我々がかなり早い時期に2020年も彼らとやると発表したのはそれが理由だよ」