2018年に5年連続でF1ドライバーズタイトルとコンストラクターズタイトルの2冠を達成したメルセデスだが、唯一の誤算はバルテリ・ボッタスの不振だった。
そう考えているのはF1オーナーであるリバティ・メディアのもとでF1モータースポーツ担当マネジングディレクターを務めるロス・ブラウンだ。
かつてフェラーリで技術責任者として活躍し、ブラウンGPでF1タイトルを獲得した後はメルセデスのチーム代表を務めていたこともあるブラウンは、今季はフェラーリが大きく躍進を見せたものの、メルセデスがそれを退けたのは見事だったと考えている。
だが、ブラウンは唯一の誤算はボッタスだったと次のように語った。
「こういうシーズンにおいて、ひとつだけわずかなほころびがあったとすれば、それはバルテリ・ボッタスのパフォーマンスだ」
だが、ブラウンはそのボッタスの不振の原因のひとつとなったのが、ハミルトンを優先するがためにメルセデスがときおりボッタスに対して発令した“チームオーダー”であったことは否めないと考えている。
ブラウンも、そのチームオーダーに関しては「理解できる」と語ったものの、「その結果、シーズンが終わりに近づくにつれて彼(ボッタス)の元気がなくなってしまったように見えた」と付け加えた。
実際のところ、今シーズンをドライバーズランキング5位で終えたフィンランド出身ドライバーのボッタスは、今季のF1最終戦が行われたアブダビを去る際、「このまま消えてしまいたい」と語り、次のように付け加えていた。
「今は確かに疲れ切ってしまったと感じている。今年はいいことはほとんどなかったよ」