元F1ドライバーのミカ・サロが、ザウバーの2019年ドライバー選択に疑問を呈した。
ザウバーは25日(火)に、2019年にはフェラーリから移籍してくるキミ・ライコネンのチームメートにイタリア人ドライバーのアントニオ・ジョビナッツィを据えることを発表。2015年から今季まで3年間にわたって正ドライバーを務めていたマーカス・エリクソンは2019年にはリザーブドライバーに身を引くとともにチームのアンバサダー職を兼ねることも明らかとなった。
■ジョビナッツィで大丈夫?
だが、最近はたびたびF1競技委員を務めることでも知られるサロは、今回ザウバーが正しい選択をしたのかどうかは分からないと母国フィンランドのテレビ局『C More(セイ・モレ)』に次のように語った。
「それほど驚いたわけではないけれど、僕はエリクソンに続けて欲しかったよ。彼がシートを失うのは残念だ」
そう語ったサロは、フェラーリの育成ドライバーであるジョビナッツィが負傷欠場したパスカル・ウェーレインの代役として2017年の開幕戦オーストラリアGPと第2戦中国GPにザウバーからスポット参戦したときのことに言及しながら次のように続けた。
「僕は彼のことはあまりよく知らないが、あのときのパフォーマンスはかなり不運だった。彼は何台ものクルマを壊してしまっていたよ」
「あのときは彼にとって困難な状況だったし、多分もっといいレースもできるだろう。恐らく、彼には準備ができていなかったのだろうし、今の彼はそうではないかもしれないけれどね」
■若手をライコネンに学ばせるのは意味がある
そう語ったサロだが、若手ドライバーを現役最年長F1ドライバーである経験豊かなライコネンと組ませて学ばせるという意味においては、ザウバーの今回の決定も理解はできると次のように語っている。
「彼らは若いドライバーをキミのとなりで学ばせたいと思っているように見える」
「それに、ザウバーに関してはフェラーリとの密接な関係があることも分かる。クルマもフェラーリと同じ方向性で開発されてきているし、結果もついてきているよ」
2011年のヤルノ・トゥルーリ、ヴィタントニオ・リウッツィ以来実に8年ぶりのイタリア人フルタイムドライバーとして2019年のF1に臨むことになるジョビナッツィがサロの疑問を払しょくするような活躍を見せることができるのかどうか、ライコネンの走りとともに来季のザウバーにはさらに注目が集まることになるのは確かだろう。