今季限りで関係を解消することが確定しているレッドブルとそのエンジンパートナーであるルノーとの関係は今やかなり殺伐としたものになってきているようだ。
■F1ハンガリーGPでのPUトラブルに激怒したレッドブル
先週末にハンガロリンクで行われたF1ハンガリーGP決勝では、マックス・フェルスタッペンがまたもルノーPUのトラブルによってリタイアとなってしまった。
レース後、フェルスタッペンが放送禁止用語を用いてルノーをののしったことが報じられたが、レッドブルを率いるチーム代表のクリスチャン・ホーナーも当然のことのように激怒。ドイツの『Speedweek(スピードウィーク)』は、ホーナーが「弁解するかどうかはシリルに委ねるよ」と語ったと報じている。
■もうレッドブルとは関係ないとルノー
だが、ホーナーに名指しされたシリル・アビテブール(ルノーF1/マネジングディレクター)は、PUトラブルについて陳謝したり言い訳をしたりする代わりに、レッドブルとの関係が完全に崩壊したことを示唆するコメントでホーナーに反撃している。
「2015年以降、我々はクリスチャン・ホーナーが我々について語ることには目を通してこなかった」
そう語ったアビテブールは次のように続けた。
「我々がもう彼らとは何の関係もないことは非常にはっきりとしている」
「彼らは自分たちの製品を乗せるために大金を支払う新しいエンジンパートナー(ホンダ)と組んだわけだし、私は彼らに幸あれと願うよ。私が言わなくてはならないのはそれだけさ」
■責任は改良コンポーネントを使わないレッドブルにも
今回フェルスタッペンのPUに起きたトラブルは運動エネルギー回生システムであるMGU-Kコンポーネントの異常だったと伝えられており、ホーナーはそれに対して強い不満をしめしている。
だが、アビテブールは、そのトラブルにはレッドブルにも責任の一端があると主張している。
「我々はモナコ(第6戦)で改良したMGU-Kに切り替えたが、レッドブルではクルマの設定が異なるからとそれを使っていないんだ」
そう語ったアビテブールは次のように付け加えている。
「だが、新しいMGU-Kではかなりうまく温度管理ができるようになっているし、我々のクルマでは問題は何も発生しなかった。しかし、我々としては、それを使うようレッドブルに強制することはできないからね」