メルセデスF1チームを率いるトト・ヴォルフ(エグゼクティブディレクター)が、先週末に行われたF1カナダGPでフェラーリに完敗したという事実を深刻に受け止める必要があると語った。
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フェラーリはカナダGPが行われたモントリオールに新スペックPU(パワーユニット)を投入。その助けもありセバスチャン・ベッテルがポール・トゥ・ウィンで第2戦以来となる今季3勝目をあげた。
前戦モナコGP終了時点でドライバーズランキングトップに位置していたルイス・ハミルトン(メルセデス)が5位に終わったことから、ベッテルが1ポイント差ながら再びトップの座を奪い返している。
■カナダでの完敗を認めるヴォルフ
だが、ヴォルフはカナダGPがこういう結果になるとは想像していなかったようだ。
「我々は自分たちのクルマの方が強いだろうと考えながらモントリオールにやってきた」
「そして、フェラーリのクルマの方が優れていたという認識とともに家路につくことになる。予選と決勝のどちらもそうだった」
「我々は目を覚まさなくてはならない。結果を出す必要がある。だがそのことは内部的に話し合われることになるよ」
2015年から2017年までカナダGPで3年連続のポール・トゥ・ウィンを達成していたものの、今年は予選4番手、決勝5位と不本意な成績で終わってしまったハミルトンもレース後に次のように語っている。
「フェラーリのクルマが一番安定しているね。そしてレッドブルも今では僕たちと互角だ」
■フェラーリがメルセデスを追い抜いたとラウダ
さらに、メルセデスF1チームの非常勤会長を務めるニキ・ラウダも次のように語った。
「フェラーリにはいいクルマ、いいエンジン、そしてよりよい燃費があった。これまで我々がリードしていた部分を彼らが追い抜いたんだ」
「これからすべてのエリアについて何とかしなくてはならない」
「燃費に関しては我々がナンバー1だったが、今やフェラーリとルノーは我々よりもうまくやることができている」
■メルセデスもフランスGPで新スペックPU投入
そう語った伝説的元F1ドライバーでもあるラウダだが、ポール・リカール・サーキットで10年ぶりに復活する次戦フランスGP(24日決勝)には期待を持って臨めるはずだと次のように付け加えている。
「そこでは我々も新しいエンジンを使うことになる。それが助けてくれるはずだ」