フェラーリの2018年型F1マシンが合法的であるかどうかに注目が集まっている。
最近、フェラーリの2018年型F1マシンであるSF71Hに対して疑惑の目が向けられている。
ひとつはフェラーリのターボチャージャーが許容範囲を超えるオイルを消費しているのではないかというものと、もうひとつは巧妙なトリックを使ってバッテリーからやはり許容値以上のエネルギーを供給しているのではないかというものだ。
こうした疑惑に対応すべく、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)では今季のF1第6戦が開催されている今週末のモナコに新たなハードウエアを持ち込んでフェラーリF1カーの監視を行っているようだと伝えられている。さらに、FIAは新しいエネルギー管理監視用ソフトウエアを用いた分析を行う用意もしているともうわさされている。
■FIAに徹底調査を望むレッドブル
フェラーリのライバルチームであるレッドブルのクリスチャン・ホーナー(チーム代表)はFIAが徹底的にフェラーリのF1マシンを検査してくれることを期待していると次のように語った。
「うわさがささやかれているし、そのことはみんなも分かっている」
「FIAにはグランプリ週末の間に車検に持ち込まれたクルマを計測し、管理し、調査するすべての権限があると確信しているし、それを受け入れるのはチームに課せられる義務だ」
■フェラーリに不正はないとベッテル
だが、フェラーリのセバスチャン・ベッテルはこうしたことに関して何の不安も抱いていないと次のように語った。
「僕はチームとFIAを信頼しているよ」
「僕たちに関しては、状況はものすごくはっきりとしているんだ。この件についてはチーム内部よりもパドックでの騒ぎの方が大きいね」
■グレーゾーンをもっと明確にすべきだとラウダ
だが、メルセデスF1チームの非常勤会長を務めるニキ・ラウダは、フェラーリのアプローチが合法なのか非合法なのかを明確にする必要があると主張している。
「こういうグレーゾーンは非常に重要なんだ。フェラーリは2つのバッテリーで走っているのか? ターボチャージャーはエンジンの一部をなすものなのか? あるいはオイルを使いたいように使うことができるのか?」
母国オーストリアの『Osterreich(エステルライヒ)』にそう語ったラウダは次のように付け加えている。
「誰もフェラーリが不正をしていると言っているわけじゃない。ただ、自分たちも同じことをしてもかまわないのかどうかを知りたいだけだよ」