F1競技委員長を務めるFIA(国際自動車連盟)のチャーリー・ホワイティングが、2018年仕様フェラーリPU(パワーユニット)の調査に動くつもりはないと語った。
FIAでは今年からF1カーが消費するオイル量を厳しくチェックしている。これは、現在のルールではPUが使用することができる燃料の成分や量が厳しく制限されているもののPU内部で燃料に意図的にオイルを混入させることで出力向上を図っているメーカーがあるとの疑念が生じたためだ。
■フェラーリの白煙に疑問を抱くメルセデス
そうした中、今年のフェラーリF1マシンはPUを始動させたときにかなり大きな白煙を上げることが特徴となっている。そしてライバルメーカーたちはその煙はフェラーリが違法にオイルを燃焼させている証拠ではないかとの疑念を抱いている。
メルセデスF1チームの非常勤会長を務めるニキ・ラウダは、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように語った。
「自分たちのガレージにいるときに彼らが(PUを)始動するといつも息苦しくなってしまうほどなんだ」
「FIAは調査すべきだね」
■検査では疑わしい点はないとFIA
だがホワイティングは、チェックの結果フェラーリのPUが許容されている以上のオイルを使ったという事実は示されておらず、この件について特段の調査を行うつもりはないと語っている。
そうなるとフェラーリが搭載するPUだけが始動時に発生する白煙についての疑問が残るが、ホワイティングはこの件について次のように語っている。
「きっと彼らはその問題を解決するはずだよ」