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クビサは本当にF1復帰できるのか?ビルヌーブやモントーヤの考えは?

2017年11月16日(木)20:33 pm

2人の元F1ドライバーが、ロバート・クビサがF1に復帰してもうまく2018年のF1カーに対応することができるとは思えないと語った。

■クビサのF1復帰は確定的だとの報道も

2011年シーズン前に参加したラリーレースで大事故を起こしたクビサは、その後F1復帰に向けてリハビリを続けてきているものの、右腕にはまだ障害が残っている状態だと言われている。

しかし、今年に入ってルノーとウィリアムズで旧型F1カーを使ったテストに臨んだクビサは、F1最終戦アブダビGP(26日決勝)の翌週にヤス・マリーナ・サーキットで行われるF1公式テストにおいて最新型F1マシンでのテストを行うことなるものと考えられている。

そしてフランスのテレビ局『Canal Plus(カナル・プリュ)』も最近、そのテストを終えたのちに、ウィリアムズは2018年にはランス・ストロールのチームメートを務めるのはクビサだと発表することになるだろうと報じている。

■クビサに期待を寄せるパトリック・ヘッド

ウィリアムズの共同設立者であり、チームの元技術責任者でもあったパトリック・ヘッドは、ウィリアムズがクビサにチャンスを与えるのはいいことだと思うとフィンランドの『Turun Sanomat(トゥルン・サノマット)』に次のように語っている。

「ロバートは、近年のF1においては最高レベルのドライバーだ」

「新たな挑戦に向けてどれだけ準備が整っているのかを知っているのは彼だけだ。彼は大きなけがを負ってしまったし、ウィリアムズとしても今の状況を見極めたいと望んでいるんだ」

「もし身体面において彼が問題なくパフォーマンスを発揮できるのであれば、彼には非常にいいチャンスがあるだろうね」

ブラジルの『Globo(グローボ)』が伝えたところによれば、2016年のF1チャンピオンとなったニコ・ロズベルグも現在クビサのマネジメントチームに所属しており、そうした者たちの働きもあってクビサは自分の才能に加えて約800万ユーロ(約10億円)ものスポンサーマネーをウィリアムズにもたらすことも可能な状態となっているという。

■腕に障害が残るクビサには安全面での不安

だが、本当にクビサがF1に復帰してうまくやれるのかどうか、疑問を持っている者たちもいる。

かつて1997年にウィリアムズでF1チャンピオンとなった経験を持つジャック・ビルヌーブは、クビサの右腕に回復の見込みがない障害が残っていることで、それが安全上の懸念となるだろうとドイツの『Auto Bild(アウト・ビルト)』に次のように語った。

「テストでどうかということ以前に、(2018年には)ヘイローが固定されたクルマから脱出しなくてはならないわけだし、すでにそれだけでもかなり困難なはずだ」

「とっさに障害物をよけなくてはならないスタートではどうだろう? 片方の腕だけでそれができるとは僕には思えないね。自分自身の経験から言っても、それは無理だよ」

「FIA(国際自動車連盟)はロバートが100%事故を避けることができるかどうかを慎重に検討する必要があると思うよ。クビサ自身も、本当に自分がF1をやりたいのかどうか慎重に考えるべきだと思う」

「ラップタイムがどうのこうのという問題じゃないんだ。彼は仲間に対する責任も有するということさ。それはウィリアムズに対しても言えるね。もし重大な事故が起きてしまったら、その責任は非常に大きいものになるだろう」

■F1カーで限界の走りはもはや無理?

さらに、やはりウィリアムズのOBであるファン・パブロ・モントーヤもクビサのF1復帰には懐疑的だ。

「正直に言って、これはジョークだよ」

そう語った42歳のコロンビア出身ドライバーは次のように付け加えた。

「僕は、ロバートがもはやF1カーで限界まで攻めるようなことは100%不可能だと確信しているよ」

伝えられるところによれば、来週行われる最終戦アブダビGPで行われるドライバー連絡会議において、このクビサのF1復帰の問題がドライバーたちから提起されることになるだろうと言われている。

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