トロロッソのダニール・クビアトが、今後のF1キャリアに関して今後レッドブルのドライバー育成責任者であるヘルムート・マルコとの話し合いに臨むことになるようだ。
●【決勝結果】F1アメリカGP決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数
今季のF1第15戦マレーシアGPと第16戦日本GPでピエール・ガスリーにシートを明け渡したクビアトだが、先週末に行われたアメリカGPで3レースぶりに復帰を果たした。そして決勝では10位でフィニッシュし、今季3度目となるポイント獲得に成功している。
■正念場のレースでいいパフォーマンスを発揮できた
23歳のロシア人ドライバーであるクビアトは、アメリカGP決勝後に次のように語った。
「今年一番のレースだったよ」
「ここではこれまでに得た知識をすべて使って新たな取り組み方をしたんだ。精神的にさらに強くなったと思うし、新たなモチベーションも感じているよ」
「数週間の休みがあったことで僕はリセットすることもできたし、自分にはすごい潜在能力があると再び感じることができ、それを発揮することができたんだ。今後も自分が学んできたことをさらに生かしていくチャンスがあることを期待しているよ」
「毎日、今週末(アメリカGP)が自分のキャリアにとって最も重要なものとなると思うかという質問を受けてきた。そして、もしそうであったなら、僕はあれ以上うまくやることはできなかったと思っているよ」
■メキシコGPで走るのは誰?
だが、アメリカGPからルノーに移籍したカルロス・サインツの後任としてピエール・ガスリーが今季残りの3レースにトロロッソから出走するのは確定していると見られている。
だが、もうひとつのシートについてはクビアトがそのまま座ることになるのか、あるいはガスリーの代役という形でアメリカでF1デビューを飾ったブレンドン・ハートレイが引き続きドライバーを務めることになるのかはアメリカGPの時点ではまだ明らかとなっていなかった。
■レッドブル首脳はハートレイに好印象
だがマルコは、デビュー戦となったアメリカGPでパワーユニット交換による25グリッド降格ペナルティーを受けて19番グリッドからスタートし、13位でレースを終えたハートレイには満足していると次のように語っていた。
「ロングランでは彼はすでに非常にいいよ。これには感心させられた。そして彼のエンジニアに対する技術的コメントも極めて優れているんだ」
アメリカGP予選ではクビアトがQ2に進出して12番手となったのに対し、ハートレイはQ1で敗退して18番手で終えていた。しかし、決勝を最後列からスタートしながら13位にまでばん回したハートレイは、レース中には安定した走りを見せ全体の8番手となるベストラップタイムを刻んでみせている。一方、クビアトがレース中に刻んだベストラップタイムは全体の15番手だった。
■これからマルコとの話し合いに臨むとクビアト
アメリカでのレースの前、今後のことについてマルコと話し合いを持つことになると語っていたクビアトだが、すでにその機会はあったのかと質問されると次のように答えた。
「いや、まだだよ」
「だけど、僕はこのことについての質問には答えたくないんだ。会えば、すべてはっきりすると思うよ」
■メキシコでは引き続きハートレイが出走
だが、トロロッソは23日(月)に今週末に開催される次戦メキシコGP(29日決勝)ではガスリーとハートレイのラインアップで臨むことを発表。クビアトのF1キャリアに最大の危機が訪れているのは間違いないようだ。