メルセデスAMGの非常勤会長を務めるニキ・ラウダが、フェラーリの弱点を指摘した。
現役時代に3度F1チャンピオンになった経験を持つ伝説的元F1ドライバーでもあるラウダだが、そのうちの2回はフェラーリ在籍時代に達成したものだ。
今でこそライバルのメルセデスに籍を置くラウダだが、以前からフェラーリには特別の思い入れがあることも口にしている。
今シーズン序盤はそのフェラーリが強さを示し、セバスチャン・ベッテルが2017年のF1ドライバーズタイトル候補筆頭にあげられるパフォーマンスを示していた。
■感情的なフェラーリには簡単に勝てる
だが、シーズンが後半に差し掛かるころからフェラーリの歯車が狂い始め、最近のレースでは不可解なメカニカルトラブルが頻発。数字上はまだ可能性ゼロではないものの、ベッテルのタイトル獲得のチャンスは事実上はすでに消えてしまっている。
ラウダは、最近のフェラーリを見ていると昔の悪いクセが再発してしまったように見えると『Welt am Sonntag(ヴェルト・アム・ゾンターク)』に次のように語った。
「フェラーリは、内部の関係がうまくいっていて自分たちのパフォーマンスを信じているときには倒すのが難しいんだ」
「だが、パフォーマンスのプレッシャーや高い期待値を抱えながら感情的になったり不安を抱えたりしながらやっているときの彼らは簡単に倒すことができるよ」
■メキシコでハミルトンの4度目の王座確定へ
先週末にオースティンで行われたF1アメリカGPではルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)がポール・トゥ・ウィンで今季9勝目をあげた。このレースで2位となったベッテルとのポイント差は3レースを残す時点で66ポイントに拡大している。
メルセデスAMGはすでにアメリカGPで2014年から4年連続でのコンストラクターズタイトル獲得を決めている。そして、次戦メキシコGP(29日決勝)で仮にベッテルが優勝しても、ハミルトンが5位以内でフィニッシュすれば、ハミルトンの通算4回目のF1ドライバーズタイトルも確定することになる。
今季ここまでにハミルトンが5位以内に入ることができなかったのは第6戦モナコGPだけであり、確率的には次戦メキシコでドライバーズタイトルが確定する可能性が限りなく高いと言えそうだ。