ロシア人初のF1ドライバーとして知られるビタリー・ペトロフは、後輩ドライバーのダニール・クビアト(トロロッソ)にとってはいいタイミングで夏休みが訪れたと考えている。
■F1キャリアの危機を迎えたクビアト
2人目のロシア人F1ドライバーとして2014年にトロロッソでデビューを飾ったクビアトだが、2015年にはフェラーリへ移籍したセバスチャン・ベッテルの後任としてレッドブルに昇格。順風満帆のF1キャリアを送っていたものの、今季第4戦ロシアGP後にマックス・フェルスタッペンと交代で再びジュニアチームのトロロッソに降格されるという挫折を味わっていた。
第5戦スペインGP以降はカルロス・サインツをチームメートにトロロッソでのレースを開始したクビアトだが、8レースで2度10位となり2ポイント獲得しただけで、同じ期間に26ポイントを獲得したサインツに大きく差をつけられてしまっている。
不振にあえぐクビアトに関しては、レッドブルも来季は契約を延長しないことを決めたようだとの報道さえ行われていた。
■後半には立ち直るはずだとペトロフ
だが、ペトロフはロシアの『Sportbox(スポートボックス)』に次のように語った。
「いつもいろんなうわさがささやかれるものだが、それらが常に真実だとは限らない」
「重要なことは、ネガティブな情報がダニールに心理的な影響を及ぼしたりはしないということだ」
「今後も、すべてはまだ彼次第なんだ。基本的に、この休みによって彼はF1のプレッシャーからリラックスできるだろうし、再充電することができるだろう。そうすれば彼は自分のもつ最高の能力を示すことができる」
そう語ったペトロフは、次のように付け加えた。
「彼にとって何も問題などないだろうと思っているよ」
最近、レッドブルのドライバー育成責任者として知られるヘルムート・マルコも、クビアトを放出するつもりはないと語ったことが報じられている。いずれにせよ、結果がすべてのF1だけに、クビアトとしてはシーズン後半にどういう走りを見せられるかが今後のF1キャリアを大きく左右することになるのは間違いないだろう。