条件さえ整えば、元F1ドライバーのセバスチャン・ブエミがF1復帰を果たす可能性もありそうだと伝えられている。
2009年にトロロッソからF1デビューを飾ったブエミだが、2011年シーズン末にそのシートを失っていた。だが、以後トヨタのWEC(世界耐久選手権)チームに加わったブエミは2014年には同選手権のタイトルも獲得。さらにフォーミュラEでは2年目シーズンの年間チャンピオンにも輝く活躍を見せている。
トロロッソのシートを失ってからもレッドブルとの関係を維持しているブエミは、現在もレッドブルとは控えドライバー契約を結んでいる。そして8月の1周目にムジェロで行われたピレリの2017年仕様タイヤのテストを担当したのがブエミだった。
2017年から導入される幅広タイヤを装着するための改造が施されたレッドブル2015年型車で走行を行ったブエミは母国スイスの『Blick(ブリック)』紙に次のように語った。
「この幅広タイヤを装着したクルマはすごくかっこいいね。それに運転するのもすごく楽しいよ」
伝えられるところによれば、ルノー製パワーユニット(登録名称はタグ・ホイヤー)を搭載しているレッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーが、ルノーに対してブエミをF1ワークスチームの正ドライバーとして起用すべきだと進言しているという。
アラン・プロストがチームの共同設立者となっているルノーEダムスでフォーミュラEに参戦しているブエミにとってルノーとのパイプがあるのは確かだろうし、条件さえ整えばブエミがルノーからF1復帰を果たす可能性もありそうだ。
だが、WECとフォーミュラEで実績を残して確固たる居場所を確保した27歳のブエミは、F1に戻るとすればそれなりのオファーが必要だと次のように主張した。
「(F1復帰のために)すべてを投げ出すには、僕にとっていいオファーであることが必要だよ」