セルジオ・ペレスが、2017年もフォース・インディアで走るかどうかはまだ分からないとほのめかした。
■来季もラインアップは変わらないとフォース・インディアのボス
フォース・インディアのチーム代表であるビジェイ・マリヤは、現在法的問題によりイギリス国外への渡航が禁止されている。そのため、今季はここまでのところ各グランプリへ帯同することができなくなっているものの、先週末にシルバーストンで開催されたF1イギリスGPのパドックでは久々にその姿を見ることができていた。
そしてマリヤは、シルバーストンにおいて2017年もセルジオ・ペレスとニコ・ヒュルケンベルグがチームにとどまるのは間違いないと主張。これは、その時点でペレスがすでにフェラーリと2017年の契約を交わしたのではないかとのうわさがささやかれていたことに対応してのものだった。
■フェラーリ移籍の可能性は消えたペレス
今季、財政的に厳しいとされる中堅チームのフォース・インディアのF1カーでモナコGP(第6戦)とヨーロッパGP(第8戦)で2度表彰台を獲得して見せたペレスに対する評価が上がっており、フェラーリもその獲得に興味を示しているようだと言われていた。
だが、フェラーリはイギリスGPが開幕した8日(金)にキミ・ライコネンとの契約を来季も延長することを発表。少なくともペレスが2017年にフェラーリのコックピットに収まる可能性は消えてしまっている。
■今がキャリアにおいて重要な時期だとペレス
そんな中、26歳のペレスはドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』のインタビューの中で、自分のF1キャリアにおいて現在非常に重要な時期を迎えていると次のように語っている。
「今シーズンが始まる前から、今年は僕にとって重要な年になるのは分かっていたんだ。僕の将来を決定づける年になるだろうとね」
「僕は26歳だし、すでに若手ではない。今後2、3年のうちにF1タイトルを狙えるようでないと僕の大きな夢をかなえることはできなくなるだろうと感じている。だから、僕にとっては重要なんだ」
2017年からすぐにその夢に向かって戦える条件が整いそうかと『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に尋ねられたペレスは、次のように答えている。
「いいドライバーがたくさんいるし、いいコックピットはすごく少ない。だから、それは僕自身の力だけではどうにもならないことも分かっているよ」
「僕にできるのはベストを尽くすことだけさ」
■来季以降に関しては夏休みに熟考
さらに、2017年のことを決定する最終期限を設けているかと尋ねられたペレスは、次のように答えた。
「夏休みまでには、どういう可能性があるのかということがもう少しよく見えてくるはずだと思っている。そして休みになれば僕にもそのことを考える時間ができるしね」
■ヒュルケンベルグは最強のチームメート
一方、ペレスは自分のチームメートであるニコ・ヒュルケンベルグに関しても語っている。
2015年にはF1と並行して有名なル・マン24時間レースに出場し、見事初挑戦で優勝を飾るという快挙を達成したヒュルケンベルグだが、今年はペレスの活躍の陰に隠れてしまっている感が否めない。しかし、ペレスはヒュルケンベルグは今でも最大の強敵だと考えている。
「僕は自分のチームメートのことを批評するようなまねはしたくないんだ。だけど、ニコは僕のキャリアにおいて最高のチームメートだよ。彼はすごく完成されているし、実際のところ弱点というものがないんだ」
そう語ったペレスは、次のように付け加えた。
「自分ができる限りのことをやれたと思えたとしても、ニコに勝つにはそれでも十分ではない場合がときどきあると認めるしかない。そんなことはほかのチームメートたちとやっていたころには絶対になかったことだよ」