スズキ株式会社の鈴木修会長は本日、国土交通省に報告書を提出し、「燃費性能を偽る不正行為はなかった」としたものの、2010年以降販売した210万台超について、「排出ガス・燃費試験」において国が定める規定と異なる測定をしていたことが判明したと発表。燃費の修正はなく販売も継続する。
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■異なる測定方法とは
スズキは、惰行法による実測データではなく、「実測値を積み上げた走行抵抗値を使用」していたという。
■原因は海風
なぜ国と違う測定方法だったのか?
スズキが所有する「相良テストコース(静岡県牧之原市)」は海に近く、風の影響を受けやすいため、試験が困難だったことが原因と述べられている。測定結果のばらつきが大きく、データを取得するために何度も繰り返し測定を行う必要があったという。
■燃費への影響は誤差
今回、全ての申請値と惰行法実測値を改めて検証した結果、誤差の範囲だったと発表。そのため、燃費値の修正は必要なく、排ガス性能についても問題ないという。
海外については、本件は関係ないと発表した。
以下の対象車種16車種の販売は継続し、業績予測に影響はないとしている。
■調査対象車種16車種
<軽四輪車>
アルト(2014年12月22日発売)
アルト ラパン(2015年6月3日発売)
ワゴンR(2012年9月19日発売)
ハスラー(2014年1月8日発売)
スペーシア(2013年3月15日発売)
エブリイ(2015年2月18日発売)
キャリイ(2013年9月20日発売)
ジムニー(2010年JC08対応)
<登録車>
ソリオ(2015年8月26日発売)
イグニス(2016年2月18日発売)
バレーノ(2016年3月9日発売)
SX4 S-CROSS(2015年2月19日発売)
スイフト(2010年9月18日発売)
エスクード2.4(2012年JC08対応)
エスクード(2015年10月15日発売)
ジムニーシエラ(2010年JC08対応)