F1第4戦ロシアGPが終わって突然、レッドブルを追われたダニール・クビアト(トロロッソ)。これにセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)は一定の同情を示している。
クビアトは22歳のロシア人。2015年、フェラーリに移籍したベッテルの代わりにレッドブル加入、ことし2年目のシーズンを送っていた。しかし今後は、2014年まで所属したトロロッソに戻ってレースを続ける。
降格人事の引き金となったのは、第3戦中国GPとロシアGPの接触事故だ。相手はいずれもベッテルである。中国では表彰式前の控室でちょっとした口論に。さらに、続くロシアGPではスタート直後の1周目で2度にわたってベッテルを押し出してしまった。
怒ったベッテルは、レッドブルのピットウォールに足を運んだ。当時の状況をきかれたレッドブルのアドバイザー、ヘルムート・マルコ博士は次のように語った。「クビアトとは真剣に話し合わなければならん。彼(ベッテル)の行動も、もっともだ」
ところがベッテルは、そうしたゴタゴタが原因でクビアトはレッドブルを降ろされたのではないと考えている。
「(人事が)前2戦の出来ごとと関係しているとは思わない」とドイツ『Auto Bild(アウト・ビルト)』誌に語るベッテル。「それにしても、彼(クビアト)は居心地が悪いだろうね」
ベッテルには、わだかまりはないと言う。
「彼とは何の問題もない」「ナイスガイだからね。でも、この状況は彼にとって愉快ではないし、大変だろう。それは間違いない」