ニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)の弁護士が、うわさされているような脱税の事実はないと否定した。
■「パナマ文書」でロズベルグにも脱税疑惑
現在開幕2連勝と波に乗っているロズベルグだが、ここ最近世界をにぎわせている「パナマ文書」に名前があったと報じられたことから、非合法な形で税金逃れの対策を行っているのではないかとのうわさがささやかれている。
ロズベルグの母国ドイツのメディアは、パナマの法律事務所モサック・フォンセカによって作成された書類によれば、ロズベルグとメルセデスAMGとの契約はイギリス領ヴァージン諸島に拠点を置くアンビシャス・グループと呼ばれる名義だけで実体のない会社(レターボックス・カンパニー)との間に結ばれていると報じている。
■ダミー会社があるのは事実だが税とは無関係
だが、ロズベルグの弁護士であり、ベルリンに本拠を構えるクリスチャン・シェルツは今回の件について次のように語った。
「報じられていることとは違い、我々の顧客の中にパナマにレターボックス・カンパニーを有している者はいない」
「ニコ・ロズベルグのためにモサック・フォンセカがイギリス領ヴァージン諸島にレターボックスを設立したのは事実だ」
そう語ったシェルツだが、そのことは税金の問題とは無関係だと否定し、次のような説明を行った。
「それを行った唯一の理由は、法的責任問題によるものであり、国際的な活動を可能とするためだ。この機関は税とは何の関係もない」
■適正処理を主張する弁護士とメルセデス
シェルツはさらに、ロズベルグ自身は常に「財務面に関してはすべての点において正しく行っている」と主張し、次のように続けた。
「彼はモナコに居住しているため、モナコで課税対象者となる。彼がチームから受け取るすべての報酬は、モナコで直接課税されている」
一方、メルセデスAMG側は、ビジネス上の守秘義務によりこの件に関してコメントすることはできないとしつつ、メルセデスAMGとしてはロズベルグとの契約に関してもきちんと法律にのっとって行っており、変則的なことは何も行っていないと主張している。