メルセデスAMGのビジネス部門のエグゼクティブディレクターであるトト・ヴォルフは、ドライバーの不和が続くならラインアップ変更も検討すると語った。
ヴォルフは『Motorsport.com』のインタビューで、優勝しなかったドライバーが不満をもらす現在の状況がチームに悪影響を及ぼしていると語っている。
「日曜にレースで優勝すると必ず片方(のドライバー)が不機嫌になり、苦労することがある」
「それがチーム内にも広がる。なんとか止めなければならないことだ」
さらにヴォルフは、ドライバーラインアップの再考にも言及している。
「われわれは、チームを素早く向上させるために、匹敵するドライバーを2人そろえるという決断を下した。それは、3年前に明確に意識して決めたことだ」
「今後、これがチームにとって最善の構成なのかどうかを検討するだろう。チーム内の個性や性格は、チームが成功するために不可欠の要素だ」
「チームの総意やスピリット、哲学にそぐわないと感じれば、今後のドライバーラインアップについて決断を下す際に、それを考慮する可能性もある」
ヴォルフは、ドライバーの不和はチームの弱点だと話す。
「チームの最大の強みと弱点を分析するなら、最大の強みは、チームスタッフの質と人柄だと思う」
「最大の弱点は、不安定なドライバー同士の関係だ。時にはドライバーとチームの関係が弱点になるときもある」
■ヴォルフの言葉にドライバーは
ニコ・ロズベルグは、オーストリアのテレビ局『ORF』に次のように話した。
「トトの言ったことについては、この2年間を過ごして、彼に白髪が増えたのも無理はないとよく理解できるよ」
一方ルイス・ハミルトンは、出演した『BBC』のラジオで、ドライバーの関係がチームに悪影響を与えてはいないと反論している。
「大げさに伝えられるのはいつものことだ」
「16回も1-2フィニッシュを成し遂げたんだから、僕たちの関係が問題を引き起こしているとは言えないよ」
「僕たちは何の問題も引き起こしていないし、チームはこれ以上不可能なくらいエネルギーにあふれている。それは、僕たちがこういう形でやっているからこそだ」