マノー・マルシャは2016年、ことしに引き続きウィル・スティーブンスとアレキサンダー・ロッシにステアリングを託す模様だ。
先週末の2015年F1最終戦アブダビGPでは、正規ドライバーのスティーブンスに加えてロベルト・メリーを走らせた彼らだが、あくまで非常措置。シ−ズン途中に抜てきしたGP2ドライバーのアレキサンダー・ロッシに、アブダビのGP2最終戦を優先させたのだ。
ロッシは、そのアブダビで次のように話した。「僕にF1級の実力があることは証明したと思う。シートを守る自信はある」
一方のスティーブンスは2015年、フルにF1参戦。彼は、こう語る。「来年に向けて見通しは明るいんじゃないかな」
「何の不安もないし、チームとの関係も風通しがいい」
2014年スペックの旧型フェラーリ・エンジンで戦ったことしから一転、来季はメルセデス・ベンツの最新型ユニットを使用する。そこでチームは、ドライバーたちにシート料の値上げを要求したと見られる。
ドイツ『Auto Bild Motorsport(アウト・ビルド・モートアシュポルト)』誌の報道によると、2016年の料金は1台あたり1,000万ドル(約12億3,000万円)だ。
「チームの競争力アップが見込まれるため、シート料が高騰するのも仕方ない」とアブダビで語ったのはメルセデスAMGの代表トト・ヴォルフ。
ヴォルフがマノー・マルシャに言及するのはなぜか。それは、2015年メルセデスAMGの控えドライバーでDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)王者のパスカル・ヴェアラインのためにシートを探しているからだ。
だが、さすがに1,000万ドルもの大金を払うつもりはヴォルフにないらしい。
「ドライバー1人あたりに設定した予算の規模に見合わない」と『Auto Bild Motorsport(アウト・ビルド・モートアシュポルト)』誌に述べたヴォルフ。
メルセデスAMGは2016年、ヴェアラインに加えてもう1名の若手ドライバーと契約した。エステバン・オコンだ。ヴォルフは先週、こんなことをいっていた。「両名にはテストと控えドライバーの業務、それにDTMのドライブを任すかもしれない。まだ決めかねている」
同誌はまた、ウィリアムズが新たに開発ドライバーを起用するとも伝えている。カナダの億万長者ローレンス・ストロールの息子ランスだ。こちらのシート料は少なくとも600万ドル(約7億3,900万円)だという。