F1マレーシアGP(29日決勝)が開幕したクアラルンプールにおいて、F1最高責任者であるバーニー・エクレストンが、自分にはドイツGPが中止となったことに対する責任はないと主張した。
84歳のエクレストンは、記者たちに対し、ドイツGP中止の原因は、単に主催者が正当な開催権料を支払おうとしなかったためだと主張し、次のように語った。
「みんなオリンピックとか、水泳世界選手権とか、ヨーロッパ陸上競技大会とか、ほかにもいろいろあるのかもしれないが、そういうもののための金は掘り起こしてくるんだから、おかしな話だよ」
エクレストンはさらに、伝統あるイタリアのモンツァ・サーキットが次にF1カレンダーから消えることになるかもしれないとの警鐘も鳴らしている。もしそうなれば、ヨーロッパでのF1レースがさらに減ってしまうことになりそうだ。
「望ましいと思うことはたくさんある。だが、我々には彼らに開催させるだけの余裕がないのだ」
「なるようにしかならないよ」
近年はニュルブルクリンクとホッケンハイムが隔年で交互にドイツGPを開催してきており、今年は本当であればニュルブルクリンクが開催するはずだった。ニュルブルクリンクは経営破たん後の再建がうまく進んでいないことで開催には至らなかったが、来年に関してはホッケンハイムが開催契約を結んでいる。
だが、エクレストンは、来年ドイツGPが復活するかどうかもまだ定かではないとほのめかしている。
エクレストンは『Auto Bild(アウト・ビルト)』に対し、「時間の経過とともに、その契約がしばしばそこに書かれたほどの価値を生んでいないことが分かってきたからね」と語った。