ジャン-エリック・ベルニュが、ル・マン・シリーズと呼ばれるWEC(世界耐久選手権)への出走も視野に入れていることを認めた。
2012年から3年間、レッドブルのジュニアチームであるトロロッソのドライバーを務めていた24歳のベルニュだが、2015年にはマックス・フェルスタッペンとカルロス・サインツJr.という若手ドライバーにそのシートを奪われることとなった。
ベルニュはF1レースドライバーとしての返り咲きを目指し、2015年にはイタリアの名門F1チームであるフェラーリのシミュレーター担当開発ドライバーとして契約を締結。ベルニュはすでにマラネロのフェラーリ本部で業務を開始している。
そのベルニュが、母国フランスの『Auto Hebdo(オト・エブド)』に対し、「僕にはまだF1に戻るチャンスはある」と語り、次のように続けた。
「今年は、興味深い技術的な専門知識を身につけていくことになる。もちろん、それはこれまでレースで学んできたものとは異なるものだ」
「今はまだ2016年のことや、またレースドライバーの位置に戻ることができる可能性などについて話したいとは思わない。なぜなら、僕の今の目標はフェラーリが再び成功できるように陰で貢献をしていくことだからね」
そのベルニュは、ここまでアメリカのアンドレッティ・オートスポーツからフル電動フォーミュラカーで争われるフォーミュラEに2レース出走しており、今後もそこで自分のレーサーとしての本能を満たしたいと考えている。さらに、ベルニュは近年特に人気の高まりを見せているWECへ参戦する可能性も否定していない。
「WECは興味深い選手権だよ」と続けたベルニュ。「LMP1クラスはF1とそれほど大きく違わないし、サーキットでレースをすることはもちろん僕にとって不利益とはならないからね」
WECにおいて最高峰カテゴリーと位置付けられるプロトタイプレーシングカーで争われるLMP1に興味を抱いていることを認めたベルニュは、次のように付け加えた。
「LMP1も選択肢に入っているし、フォーミュラEを続けるチャンスもあるとだけ言っておくよ」