マルシャにチーム消滅の最終期限が近づいている。
現在、F1参戦資格が与えられたマノーという名称で2015年のF1暫定エントリーリストに名前が載せられているマルシャだが、管財人によるチーム清算手続きが進められており、巨額の負債への支払いに充てるために資産の売却手続きに入っている。
その資産の中でもチーム存続に欠かせないバンベリーにあるファクトリーもすでに2016年からF1参戦を目指しているアメリカのジーン・ハースに売却されたと考えられており、チーム再建のカギとなるチームスタッフたちの中にもライバルチームへの移籍を決めた者も少なくない。
ハースは、ファクトリー以外にも、オークションにかけられたマルシャの機器などを多数購入したと考えられており、マルシャにはすでに生き残る術は残されていないようだ。
だが、マルシャの元社長兼スポーティングディレクターであるグレアム・ロウドンは、18日(日)にイギリスの『Sky(スカイ)』に次のように語った。
「すでに何度かオークションが行われているが、これまでに売却された資材はいずれもチーム再建のために必要不可欠なものではない」
だが、今後もさらにオークションが開催されることになっている。ロウドンも、もし21日(水)のオークションが開催されれば、マルシャの命運もそこで尽きてしまうだろうと認めている。
「もしそうした(重要な)資材が来週売りに出されれば、難しい状況になるだろう」とロウドン。
つまり、マルシャが生き延びるためには、21日のオークションでチーム存続に必要不可欠な資材が売却されてしまう前にチームを救済するための契約が結ばれることが必要となる。そのための猶予は48時間しかない状況だ。
だが、ロウドンはまだ望みを捨てていないと次のように主張した。
「チームが生き残る可能性は間違いなくある。そうなればF1にとっても、そして我々のファンにとってもいいニュースとなることは確かだ」