小林可夢偉が所属するケータハムは、新オーナーがいなければF1イギリスGP(6日決勝)に出走できなかった。
こう明かしたのは、HRTやフォース・インディアのチーム代表を務めていたコリン・コレスだ。元オーナーのトニー・フェルナンデスからチームを買収した新オーナーについては、「スイスおよび中東の投資家による共同事業体」とだけ発表されており、コレスはそのアドバイザーだという。
「経営陣と投資家の全体像については、君たちも私と同じくらい知っているじゃないか」とケータハムのジェリー・ヒューズもシルバーストンで記者に話しているほどだ。
■新オーナーなしではチームは崩壊していた
しかしコレスは、ケータハムの新オーナーは称賛されてしかるべきだと話す。『Speedweek(スピードウィーク)』が伝えた。
「自分がこういう形でF1に復帰するとは予想していなかった」とコレス。
「われわれはかなりの間、さまざまなプロジェクトに取り組んできたが、ケータハムの計画は突然具体化したものだ」
「だが、もしわれわれが現れなければ、ケータハムはシルバーストンにいなかっただろう。われわれはこのチームを救い、トニー・フェルナンデスのためにずいぶん無理を聞いた」
「彼が胸をはってF1をあとにできるようにしてやったのだ。われわれなしでは、シルバーストンの前にこのレーシングチームは崩壊していただろうから」
■「投資家は今後も表に出ない」とコレス
投資家については、今後も明らかにする予定はないという。
「(投資家は)今後も表には出ない」とコレス。
「この何年か、干渉し過ぎる投資家のおかげで、いろいろと問題があった。ミッドランド、スパイカー、フォース・インディア、そして最近はHRTのカラバンテ家だ」
「今回の場合は、現場にいる人間に仕事を任せ、投資家は舞台裏にとどまるという人たちがついている」
「名前を聞いても何も分からないだろう」とコレス。「スイスを拠点とするドバイとクウェートの同国人組織だよ」
■新チーム代表がチームに手を加える可能性も
一方、新たにチーム代表に就任した元F1ドライバーのクリスチャン・アルバースは、チームを変えることもあり得るとオランダの『De Telegraaf(テレグラーフ)』紙に話している。
ドライバーの小林可夢偉とマーカス・エリクソンのどちらかが、アルバースと同じオランダ人のロビン・フラインスにシートを奪われるのではないかという憶測もある。
「まずは今週末の展開を見てからだ」とアルバースは話している。