アメリカのNASCARチーム共同オーナーであるジーン・ハースが、現在準備を進めているF1プロジェクトに関し、実際にF1に参戦できるのは2016年からになるだろうとの報道内容を認めた。
これまで、ハースは2015年からF1参戦を果たすことを「プランA」として、新たなチームづくりを進めていると報じられていた。
だが、ハースは今週、F1ビジネス記者として知られるクリスチャン・シルトを通じて『Forbes(フォーブス)』に次のように語った。
「個人的な立場で言えば、私は本当に2015年からレースを始めたかった。腰を下ろし、止めようと言うのはつらかったよ」
「私はすごくやりたかったんだ。本当さ。最初の年は厳しいものになるものだ。だが、1年待つことによって、本当に厳しい期間は6か月だけとなり、もっとうまく準備ができると思っているんだ」
シルト記者は、F1参戦を1年先送りにすることで、ハースにはノースカロライナのカンナポリスにある本部に設計や空力部門を整えるための時間ができることになり、イギリス南部に置くサテライト本部探しも楽になるだろうとしている。
「計画は確かに2016年からの参戦を目指すものだ。そして我々はそのために万全を期していくよ。そこにはいかなる疑念もはさむ余地はないと考えている」、とハースは付け加えた。
当初の計画では、ハースによる最初のF1カー製造は、イタリアのシャシー製造メーカーであるダラーラ社に委託するとともに、フェラーリにかなりの技術支援を委ねるというものだった。
ハースは、これに関して次のように続けた。
「(2016年からの参戦とすることで)もっといいチームづくりができると思う。計画を進めるための時間も増えるし、カンナポリスにおいてさらにエンジニアリングを進めることができるからね」
「我々は、戦えるチームにすることを100パーセント確実にしたほうがいいと判断したんだ。大急ぎで進めてレースにならなければどうしようもないからね」
そのハースは、今週末にモントリオールのジル・ビルヌーブ・サーキットで開催されるF1カナダGP(6月8日決勝)を訪れることにしている
「輸送面についてたくさん学ぶことがあるんだ。今週末は『どうやってこの荷物をここからあそこまで送るんだい?』みたいな質問をたくさんして回るよ」とハースは付け加えた。
一方、イタリアでは、トロロッソの前空力責任者であり、フェラーリやダラーラとも関係を持っているニコロ・ペトルッチがハースのプロジェクトに加わることになりそうだと報じられている。