2013年F1シーズン開幕以来、ピレリ製タイヤの劣化の激しさに批判が集まっているが、その状況はグランプリの舞台がヨーロッパに移っても変わりない。スペインGP初日の10日(金)に、フォース・インディアのポール・ディ・レスタのタイヤにも再び問題が生じた。
前戦バーレーンGPでは、メルセデスAMGのルイス・ハミルトンのタイヤの表面がはがれるという重大なトラブルが発生しており、場合によっては大事故につながる可能性もあった。
この事態にマクラーレンのセルジオ・ペレスは「かなり心配しているんだ」とフィンランドの『MTV3』に語っている。
「グランプリのたびに、2つか3つのチームでタイヤに関する問題が起きている。そのうち深刻な事故が起きるかもしれない」
F1の公式タイヤサプライヤーであるピレリのモータースポーツディレクターを務めるポール・ヘンベリーもまた、懸念を口にしている。
「われわれも(この状況を)気にかけており、(問題を)減らすためにできることがないか考えている」
しかし、ヘンベリーはシーズン途中での大幅な変更の難しさも認めている。
「タイヤテストの回数は限られているのだ」
「タイヤの構成を変えるとすれば、空力に影響するためチームによっては有利にも不利にもなるだろう」
2013年シーズン途中での変更は難しいが、2014年シーズンの変更はありえるとヘンベリーは話す。
「新しいエンジンは現行のものよりもトルクが大きいため、リアタイヤの幅を広くするかもしれない」