F1スペインGP(5月12日決勝)で一番の話題は、ピレリが持ち込む新しいハードタイヤだ。
ピレリは一番硬いハードタイヤに施された変更はわずかだとしているが、この変更が特定の数チームにのみ有利に働くのではないかと懸念する者もいる。
タイヤ変更を最も強く求めていたのは、チャンピオンチームのレッドブルだ。
「僕たちについては、話題のほうが先行していると思うよ」と9日(木)にセバスチャン・ベッテル(レッドブル)は話している。
「確かに注目はあるし、ネタをでっち上げようとするものだよね。でも、全チームがタイヤに苦労しているのは見れば分かると思う」
「秘密でも何でもない。僕たちだけじゃないんだ」とベッテルは語った。
フェラーリのフェリペ・マッサも「不満をこぼした」ことを認めている。
「この変更はいいと思う」とマッサは『Totalrace(トータルレース)』に語り、次のように続けた。「これまでハードタイヤはあまりハードじゃなかったからね」
レッドブルのマーク・ウェバーは、「作動温度領域が良くなって、そこに入れやすくなっているなら、全員が得をする」と話していると、『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』が伝えた。
しかし、いくつかのチーム、特にロータスとフォース・インディアは、現状維持を求めていた。
「一般論として、タイヤが軟らかいほうが、僕たちはうまく使うことができる。でも、クルマが良ければ、普通どのタイヤでもいいものだ」とキミ・ライコネン(ロータス)はフィンランドのテレビ局『MTV3』に語った。
フォース・インディアのエイドリアン・スーティルは、『Totalrace(トータルレース)』にこう話している。「新しいコンパウンドを僕たちより強く求めたチームがいくつかあったのは確かだよ。僕たちは以前のタイヤですごくやりやすかったからね」
「でも、新たな挑戦だ。だれが早く慣れるか、見てみようよ」