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レッドブルの決定権者は誰?

2013年05月06日(月)22:46 pm

2013年シーズンのF1第2戦マレーシアGPで、終盤にレッドブルが出したチームオーダーをセバスチャン・ベッテルが無視したことで大きな波紋を呼んだ、いわゆる「マルチ21」事件が発生したが、その後レッドブルについてひとつの重要な疑問が浮かび上がってきている。それは、本当にチームの意思決定の責任を持つのは誰なのか、ということだ。

チーム代表を務めるのはクリスチャン・ホーナーだ。ホーナーは「マルチ21」事件のもう1人の主役となったマーク・ウェバーとともにGP3(F1の下位カテゴリーのひとつ)チームの共同オーナーを務めていることでも知られている。マレーシアGPでは、指示に従おうとしなかったベッテルのことを、無線を通じて「愚か者」と呼んでいた。

だが、その後レッドブルでは、本来であればマレーシアGPでウェバーに勝利をもたらすはずだったチームオーダーを今後一切出さないとしたばかりか、レッドブルのドライバーとしてのウェバーの将来ももう間もなく終わりを告げることになりそうな気配となっている。

こうした状況のもと、レッドブルにおいては、ベッテル寄りのモータースポーツアドバイザー、ヘルムート・マルコの影響力が強まっているとの見方をする者も出てきている。マルコは、チームオーナーであるディートリッヒ・マテシッツと同じオーストリアの出身であり、マテシッツの右腕的存在であることが知られている。

そんな中、ホーナーは先日、マルコについて、チームをどのように動かすかということに関して「運営責任や指揮をとる」立場にはなく、あくまでも「助言者」に過ぎないと主張していた。

だが、スペインの『El Confidencial(エル・コンフィデンシアル)』は、わずか数週間前に、マルコが自分のレッドブルにおける役割についてそれとは非常に異なる説明をしていたとし、次のようなマルコのコメントを引用している。

「私はクリスチャンとマテシッツとともに、レッドブル・レーシングの指揮権者だ」

「チームで起こることはすべて私に報告がくるし、もし必要であれば、私がそれをオーナー(マテシッツ)のところまで持ち上げる。つまり、私が最終決定を下すことになるんだ」とマルコは付け加えている。

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