2013年はBMWからDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)に挑戦する元マルシャのドライバー、ティモ・グロックが、F1グリッド後方が常連となっている小規模チームの現状をなげいた。
グロックは今月、契約満了前だったにもかかわらず、小規模チームのひとつであるマルシャから放出された。マルシャは、経験豊富なグロックより、チームにスポンサーからの資金を持ち込めるペイドライバーが必要であることを公然と認めている。
ドイツ紙『Frankfurter Allgemeine Zeitung(フランクフルター・ アルゲマイネ・ツァイトゥング)』に対し、グロックは現在のF1におけるチーム間の力の差を次のように語った。
「数年前にトップチームとの差が1センチだったとしたら、今は10センチもある」
現にHRTはチームを解散し、マルシャは2人目のペイドライバーを獲得するためにグロックとの契約を解除した。ケーターハムもシャルル・ピックのチームメートの発表をまだ行っていないものの、高い評価を受けているヘイキ・コバライネンが残留する可能性は低いとみられている。
グロックは、「このような状況が続く限り、小規模チームがF1で生き残るのはとてつもなく難しくなる」と予想する。
「さらに来年エンジンが新しくなる。レッドブル、フェラーリそしてメルセデスはますます後続チームとのリードを広げるだろう」
ペイドライバーを必要とするのは、F1にとどまるための苦肉の策だが、結果としてサーキット上での苦難が待ち受ける。グロックは小規模チームが「悪循環におちいっている」と厳しい現状を語った。