ハミルトン、消えない移籍説に「どうなっているんだ？」
マクラーレンのルイス・ハミルトンは、来季の契約をめぐる状況に少々困惑していることを認めた。
キャリア初期からマクラーレンの育成プログラムに入り、同チームが手塩にかけて育て上げてきたことからマクラーレンの秘蔵っ子と呼ばれて久しいハミルトンだが、メディアはハミルトンが2013年のメルセデスAMG移籍を検討中だと書き立てている。ハミルトン本人も、そのうわさを否定していない。
内部情報筋の中には、ハミルトンはマクラーレンとの契約を延長するつもりだが、単に報酬を引き上げ長期契約を取り付けようとしているだけだと見る者もいる。しかし逆に、ハミルトンのマネジャーであるサイモン・フラーが、世界的に有名なメルセデスのブランド力を利用しようと狙っており、ハミルトンへメルセデスAMGに移籍するようプレッシャーを掛けているのではないかと見る者もいる。
こうした中、ハミルトンは前戦イタリアGPで優勝したが、チームと祝っている最中も満足げな様子を見せず、居心地が悪そうだったと伝えられた。さらに今回ハミルトンは『CNN』に対して、自分でも困惑していると明かした。
「将来何が待ち受けているのか僕は知らない。具体的にはね」
「すごくいろいろな憶測が飛び交っている。僕自身でさえ心の中は、いったいぜんたい、どうなっているんだ？ って感じなんだ」
「でもさっき言ったように、とにかく気を緩めずに、タイトルを獲得するだけだ」
「それ以外のことを考える余裕を作ることはすごく大変なんだ。だから、そういうことは一緒に仕事をしている人たちに任せなきゃならない」とハミルトンは現在置かれている状況を説明した。
またハミルトンは、現在ランキング首位であるフェルナンド・アロンソ（フェラーリ）を捕まえることだけに注意を向ける必要があると語った。今シーズンは残り7戦だが、ハミルトンとアロンソとの差は37ポイントある。
「フェルナンドは2回チャンピオンになっている。彼は現役のなかで一番だ」とハミルトンはアロンソについて語った。「だから、彼に追いついて追い越すのは、本当にものすごく難しい仕事だよ。だけど、不可能じゃない」
