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マリア・デ・ビロタのクラッシュを受け「分別と配慮」を求める関係者

2012年07月05日(木)16:44 pm

3日(火)に、イギリスでマルシャの2012型車を使った直線テストの実施中に女性テストドライバーのマリア・デ・ビロタがチームのトラックに衝突し、重傷を負うという事故が発生した。

ビロタの母国スペインの自動車連盟もその事故の原因究明に協力するとしているが、同連盟の会長であるカルロス・グラシアは、事故後さまざまな憶測が飛び交っていることを踏まえ、関係者に対して慎重な行動をとるよう注意を促している。

病院で治療が続けられているビロタだが、「顔面と頭部にひどい傷を負っている」との報道が行われていた。そしてマルシャは、この事故によってビロタが右目を失ったことをすでに発表している。

また、午前中に発生した事故の後、デ・ビロタには意識がなく、生死の境にいるとの報道がなされていた。だが、マルシャは同日午後にデ・ビロタは病院で意識を取り戻しているとの発表を行っていた。

こうしたことに関し、グラシアはスペインのスポーツ紙『AS』に対して次のようにコメントしている。

「現時点において唯一重要なことはマリアの健康状態だ。それゆえ、みなさんには大いなる分別と配慮をお願いしたい」

「事故後、実にいろんなことを耳にした。だがこうした重大なことに関して勝手な推量は慎むべきだ」

スペインで報じられていることによれば、ビロタは頭がい骨損傷による緊急手術を受けたが、その後は意識も回復し、手足を動かすこともできているという。

「私はご家族から直接情報を得ているが、現時点で言えることは、正確な診断が下されるまではまだしばらく時間がかかるだろうということだ」とグラシアは付け加えた。

さらに、グラシアはスペイン自動車連盟の担当官がすでに事故の状況調査を開始していることも明らかにし、次のように続けている。

「われわれはFIA(F1を統括する国際自動車連盟)に対して、このテストで何が起こったのかを知るためにすべての情報を公開するよう依頼した」

「さらに、マルシャF1チームに対しても出来事に関しての説明を行ってほしいと考えている」

「現状ではマリアの回復が一番大切なことだ。だが、何が起こったのか知る必要もある。とりわけ、このようなことが繰り返されないように必要な処置を施すためにね」

一方で、『Telegraph(テレグラフ)』の記者、トム・キャリーは、事故はF1に不慣れなビロタがマルシャのクルマに設けられたアンチストール・システム(エンジンが停止するのを防ぐ機構)を誤作動させたために発生したのではないかとの推論を繰り返し掲載している。

だが、『Times(タイムズ)』のケビン・イーソン記者は、今回の事故は「マルシャのチーム首脳陣たちを困惑させた」と指摘。さらに、ビロタが3日の夜には、父親であり元F1ドライバーでもあるエミリオに電話ができるほどの状態にまで回復しているとも記していた。

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