ミハエル・シューマッハ(メルセデスAMG)の去就が、F1モナコGPのパドックでも話題となっている。
1991年にF1デビューを飾ったシューマッハは、2006年にいったん引退するまでの間に91勝と7度の世界タイトル獲得という前人未到の記録を打ち立てた。そして2010年にメルセデスGP(現メルセデスAMG)より現役復帰を果たしたが、それ以降の成績は以前と比べ物にならないほど、輝きを失っている。先の中国GPでチームメートのニコ・ロズベルグが念願の初優勝を挙げた一方で、シューマッハは復帰してからいまだに表彰台にすら立てていない。
そのため、チームCEOのニック・フライですらシューマッハが契約満了を迎える2012年シーズンの終了をもって、再び引退する可能性もあると考えている。
しかし、友人であり、ともにフェラーリの黄金時代を作り上げたメルセデスAMGのチーム代表ロス・ブラウンは、シューマッハを擁護している。フライの発言を受け、ブラウンはメルセデスAMGがシューマッハを「失望させている」と述べていた。
そして、誰もがシューマッハの時代が終わったと考えている訳ではないようだ。
「ミハエルは精神的にも肉体的にもトップレベルの状態だ。だから、彼が辞める理由なんてないよ」とベネトン(現ロータス)時代のチームメートで、現在はイギリスのテレビ局で解説を行っているジョニー・ハーバートは指摘している。
ハーバートはさらに、「彼は復帰した最初の1年目、2年目と比べると今は良くなっている」とも語った。
その一方で、シューマッハ本人は23日(水)、2013年に関する憶測を一蹴した。
「現時点で、僕たちは(その件を)気にしていない。それよりも今起こっていることだ。だから、まだ君たちにはニュースがないよ」
「その時が来れば分かるさ」とシューマッハは自身の将来に関しての明言を避けた。