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F1バーレーンGP、警官増員で厳重警備

2012年04月18日(水)22:08 pm

開催か中止かとさまざまな議論を呼んだバーレーンGPだが、すでに現地に入ったあるメディア関係者は、今週末の同GPが問題なく開催できることを確信したようだ。

昨年は国内の情勢不安により開催が中止され、今年2年ぶりの復活が予定されているバーレーンGP。その開催に先立ち、すでに現地入りした一部のF1ジャーナリストが、激しい抗議活動が行われている現場の状況を伝えた。

『Telegraph(テレグラフ)』特派員のトム・キャリーは、17日(火)にフェラーリのTシャツを着た男が抗議のために近づいてきたと述べている。その男は次のように話したという。

「私はF1が好きだ。だが、われわれの血の上で行うことは許されない」

そうした状況が伝えられる中、常にF1に帯同して取材を行っているジャーナリストの中にもバーレーンGPには行かないジャーナリストがいるようだ。現在バーレーン現地で取材を行うという登録をしているのは260名のみで、これは通常の4分の3程度の人数である。

しかし、F1ジャーナリストの1人であるマティアス・ブルナーはドイツ語版『Speedweek(スピード・ウィーク)』に、空港からまっすぐホテルに向かい、そしてまっすぐにバーレーンGPを開催するバーレーン・インターナショナル・サーキットへ向かったとして、次のように書いている。

「私はF1ジャーナリストだ。私はF1グランプリが行われる国々へ旅をしている。中国GPが終わった後、私は何が真実なのか自分自身で確かめたかった。(バーレーン)政府の言うすべて問題ないとするバーレーンと、活動家たちが主張する国中が内戦状態にあるバーレーン、どちらが真の姿なのか?」

ブルナーはF1の統括団体であるFIA(国際自動車連盟)会長のジャン・トッドが、先週中国GPの会場となった上海を訪れていたものの、質問に答える「時間がなかった」と書き、次のように続けている。

「私の仕事は混乱状態をさぐることではないし、反対勢力たちと話をすることでもない。しかし、同時に政府のスローガンをオウム返しに伝えることでもない。私はただ、F1グランプリが行われようとしている場所に関する印象を得たいだけだ」

「私の第一印象は、息が詰まるほどに暑いということだ。車で15分ほど走ると、われわれが2年前にここを訪れたときに比べて、至る所に警官が増えていることがはっきりと分かる。少なくとも50台以上の警察車両を目にした。そして、主要道路の右側に焼け焦げた警察車両があるのを見た」

ブルナーは、サーキットへ到着する前に警察の検問で質問を受け、さらにメディア用駐車場で警察車両のすぐそばに車を止めたときにも、再び職務質問を受けたという。そして、サーキット内部にも何人かの警官の姿を目にしたと書いている。

ホテルへ戻る途中、ファストフード店で「ピットストップ」を行おうと考えたというブルナーは、次のように続けた。

「私はわざと違う道を通ってみたが、そこでも路上に多くの警官がいた。だが、明白なことはわれわれが(先週末の中国GPで)上海にいたときバーレーンについて描いていたイメージは、この国の本当の姿を全く反映していなかったということだ」

一方で、19日(木)まではレースが中止になる可能性が残されるとイタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』は伝えている。

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