今年から発足したWEC(世界耐久選手権)にガルフ・レーシングから参戦している女性ドライバーの井原慶子だが、開幕戦セブリング12時間ではマシントラブルのため、決勝を走ることができなかった。
今季のガルフ・レーシングには、シリーズに含まれるル・マン24時間の覇者で、元F1ドライバーでもあるステファン・ヨハンソンも所属。12日(月)から2日間行われたテストで井原は、ヨハンソンから0.8秒秒差のタイムを記録。井原にとっては2年ぶりの本格的なレース参戦ながら、まずまずなスタートを切ったことにチームも喜んでいた。
しかし、15日(木)のフリー走行ではマシントラブルが相次ぎ、ほとんど走れず。その後に行われたフリー走行、ナイト走行セッション、そして16日(金)の予選では、ピットアウトするたびにマシントラブルですぐにピットインという状況が続いた。WECの規定上、これらのセッションですべてのドライバーが規定周回数をこなさなければならず、ガルフ・レーシングは決勝を断念せざるを得なくなった。
井原によると、初走行のシェイクダウン時から冷却系のパーツに不具合が生じていたが、15日以降はすべてのセッションで同じ不具合が続いたとのこと。5月5日に開催される第2戦スパ・フランコルシャン6時間までに大きく改良する予定だという。
開幕戦を終えた井原は、次のようなコメントを残した。
「シェイクダウンの時から気になっていた部分に不具合が出てしまい残念ではありますが、新車を投入したばかりなので今回の開幕戦ではそのような問題点の洗い出しが最優先。次回スパ・フランコルシャンは得意なサーキット。そして本番のル・マン(6月16日決勝)、大好きなシルバーストン(8月26日決勝)、そして日本戦(10月14日決勝)が続きます。第2戦以降確実に成果を出すために今後も一歩ずつ進みたいと思いますので、どうぞ応援よろしくお願いいたします!」