2017年F1第1戦オーストラリアGPが3月26日(日)、アルバート・パーク・サーキット(1周/5.303km)で3日目を迎え、現地時間16時(日本時間14時)から行われた決勝で、フェラーリのセバスチャン・ベッテルが2015年F1シンガポールGP以来となる通算43勝目を挙げた。
■ピットストップ戦略
ピレリが発表した各ドライバーのピットストップ戦略を見ると、多くのドライバーが1ストップを選択しており、タイヤのコンパウンドによる差は昨年ほど大きくなかったようだ。
■タイヤ別ファステストラップと最多ラップ数
最も硬かったソフトタイヤ(イエロー)はラップタイムも安定して速く、ウルトラソフト(パープル)やスーパーソフト(レッド)よりも速いタイムで、周回数も多くこなせていた。もちろん、このタイムについては、タイヤの差だけではなく、チームの力の差も影響していると思われる。
■タイヤは概ね好評
ピレリも今シーズンの新F1のダウンフォースレベルがわからない中、昨シーズンからオフシーズンにかけてコンパウンドを決めてきたため、まずは問題の起こらない安全なタイヤを作ってきたが、ドライバーからの評価は非常に高い。
■もっと速いウルトラソフトを
ウルトラソフトについては、34周も走れる耐久性が証明されたが、もう一段階軟らかいコンパウンドの方が、レース戦略に差が付きやすくなるだろう。
もし、最も柔らかいウルトラソフト(パープル)が、約20周を超えるとタイムが落ちるような、2段階硬いソフトタイヤ(イエロー)より1周2〜3秒以上も速い、その名の通り『超ハイグリップタイヤ』だとしたら、コース特性や戦略、クルマやドライバーの実力次第で、中団グループ勢にも優勝のチャンスが生まれるかもしれない。
そうなれば、F1はDRSに頼らなくても、例えば直線スピードに劣るフェルナンド・アロンソ(マクラーレン・ホンダ)がコーナーでオーバーテイクするような、ドライバーの実力差が見えるレース展開もさらに増えて、レースも楽しくなるだろう。
とはいえ現時点では、ドライバーからの好評価を聞く限り、ピレリは良い仕事をしたと言える。
▼スターティンググリッドに並ぶフェルナンド・アロンソ(マクラーレン・ホンダ)
▼空撮で見るF1開幕戦オーストラリアGP決勝レースのスタートシーン。
▼F1開幕戦オーストラリアGP決勝レースのスタートシーン。
▼よく目立ったピンク色のフォース・インディア。
▼速かったフェラーリ&セバスチャン・ベッテル
▼フェラーリ&ベッテルは、2015年F1シンガポールGP以来となる優勝
▼暗いトンネルをようやく抜けだし、喜びを爆発させるセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)。
▼たくさんのファンの前で頂点に立ったセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)。