2017年F1第1戦オーストラリアGPが3月26日(日)、アルバート・パーク・サーキット(1周/5.303km)で3日目を迎え、現地時間16時(日本時間14時)から行われた決勝でフェラーリのセバスチャン・ベッテルが優勝した。通算43勝目。
●【決勝レース結果表と画像】2017年F1第1戦オーストラリアGP、タイム差、周回数、ピット回数
■決勝レースのスピードトラップ、驚異的なアロンソの走り
FIA(国際自動車連盟)は、決勝レースのスピードトラップ(計測)を発表した。
驚くのは、マクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソだろう。実に30km/hも遅かったにも関わらず、リタイアする終盤までトップ10を走行していたのだ。
もちろん、スピードトラップは、直線での速度計測のため、タイムとは違う視点だが、レース中は抜くか抜かれるかの戦い。ストレートが遅いと致命的だ。
しかし、アロンソはホームストレート後半に設けられたスピードトラップ計測ポイントで、約27km/hも速いエステバン・オコン(フォース・インディア)とニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)を抑えてしばらく10番手を走行していたのだ。
アロンソが「人生で最高のレース」と表現したのもうなずける。これだけの速度差があるにも関わらず抑えていたということは、コーナーリングで相当頑張っていたことは容易に想像できる。これがF1王者になったアロンソの優れたテクニックなのだろう。
通常、ダウンフォースを減らせばスピードは上がり、ダウンフォースを増やせばスピードは下がる。パワーユニットも速い、シャシーも完成度が高くコーナーリングスピードもある、というのが理想だ。
優勝したセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)はスピードトラップで9番目だったが、トップから6.2km/h遅い程度だった。フェラーリはコーナーリングも速いことがわかる。
■【決勝スピード計測】F1開幕戦オーストラリアGP決勝レース
順 | ドライバー/チーム | KPH/差 |
1 | 26D.クビアト トロロッソ/ルノー |
320.8- |
2 | 18R.ストロール ウィリアムズ/メルセデス |
320.30.5 |
3 | 27N.ヒュルケンベルグ ルノー |
318.32.5 |
4 | 44L.ハミルトン メルセデス |
318.02.8 |
5 | 31E.オコン フォース・インディア/メルセデス |
317.63.2 |
6 | 77V.ボッタス メルセデス |
316.34.5 |
7 | 20K.マグヌッセン ハース |
315.75.1 |
8 | 33M.フェルスタッペン レッドブル/タグホイヤー |
315.35.5 |
9 | 5S.ベッテル フェラーリ |
314.66.2 |
10 | 55C.サインツ トロロッソ/ルノー |
312.18.7 |
11 | 11S.ペレス フォース・インディア/メルセデス |
309.211.6 |
12 | 2S.バンドーン マクラーレン・ホンダ |
306.913.9 |
13 | 7K.ライコネン フェラーリ |
304.316.5 |
14 | 3D.リカルド レッドブル/タグホイヤー |
303.817.0 |
15 | 19F.マッサ ウィリアムズ/メルセデス |
303.017.8 |
16 | 36A.ジョビナッツィ ザウバー/フェラーリ(2016) |
298.722.1 |
17 | 30J.パーマー ルノー |
295.125.7 |
18 | 8R.グロージャン ハース/フェラーリ |
294.726.1 |
19 | 14F.アロンソ マクラーレン・ホンダ |
290.830.0 |
20 | 9M.エリクソン ザウバー/フェラーリ(2016) |
290.730.1 |
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