ルノー・日産アライアンスと三菱は、商品、技術、生産能力を3社で共用する新プロジェクトについての検討を開始することに合意したと5日(火)に発表した。これにより、現在の日産と三菱の戦略的協力関係が、ルノー・日産アライアンスにまで拡大することになる。
日産と三菱は、すでに軽自動車の共同開発に向け、2011年6月に合弁会社NMKVを設立。同社で手掛けた日産「デイズ」と、三菱「eKワゴン」が今年市場に投入されている。さらに、NMKVでは日本国内市場で人気の高い軽自動車のプラットフォームをベースとする新たなグローバルエントリーカーの共同開発も検討しており、これには電気自動車バージョンも含まれる予定だ。
そして、今後はルノー・日産アライアンスと三菱との間でも、電気自動車および最新のプラットフォームに関連した技術及び商品の共用に関する検討が進められることになる。
ルノーと三菱は、まずルノーの車両をベースにした三菱ブランドの新型セダン2車種の発売を検討しており、第1弾モデルは韓国、釜山のルノー・サムスン工場で生産を行い、米国およびカナダのDセグメント市場への投入が予定されている。また、第2弾モデルは、グローバルのCセグメント市場に投入を予定するもので、生産工場は現在協議中だ。
ルノー・日産アライアンスのカルロス・ゴーン会長兼CEOは、「日産と三菱自動車は、今までもいくつかの協業を行い、メリットを享受してきた。この協力関係の拡大に向け検討を行っていくことを喜ばしく思う。これは、日産と三菱自動車の間の生産的な協力関係をさらに活用し、ルノーに新たな機会をもたらすことになる」と述べた。
三菱の益子修社長は、「この新たな機会は、三菱自動車と日産の現行の共同プロジェクトが有益な成果をもたらしていることの証と言える。私たちは、ルノー・日産アライアンスとの共同プロジェクトにより、さらなるメリットがもたらされることを願っている」と語った。