F1最高責任者のバーニー・エクレストンが、2017年にF1ドイツGPが開催される保証はないと語った。
9月末にF1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)が発表した2017年のF1暫定カレンダーには、7月30日に第12戦としてドイツGPがホッケンハイムで開催されると記されている。だが、このレースに関しては確認が必要とのただし書きが添えられており、まさに開催そのものが暫定扱いとなっている。
ドイツGPは2008年以降ホッケンハイムとニュルブルクリンクによって交互開催されてきていた。だが、本来はニュルブルクリンクが開催する順番となっていた2015年のドイツGPは同サーキットが経営破たんに陥ったことにより開催不能に陥っていた。
今年は、契約に基づいてホッケンハイムがドイツGPを開催したものの、同サーキットが結んでいるドイツGP開催契約は2018年までとなっており、2017年に関しては本来ニュルブルクリンクの開催順となるため、ホッケンハイムは開催する義務を負っていない。
ニュルブルクリンクでの開催は現実的に不可能だとしてF1では2017年もホッケンハイムで開催することを目指して交渉を行ってきているわけだが、いまだにその実現の見通しは立っていない状況だ。
「ホッケンハイムは来年に関してはまだ確定していない」
ドイツの『Bild(ビルト)』紙にそう語ったエクレストンは、次のように続けた。
「もし彼らがヨーロッパにおいてほかの主催者が支払っている金(開催権料)を支払いたくないというのであれば、ドイツでのレースはほとんど不可能だよ」
ホッケンハイムの責任者であるゲオルグ・ザイラーは、少し前に2017年のドイツGP開催契約にサインする準備はあると語っていた。だが、それはサーキットが赤字にならないという条件を満たす場合に限るとも主張している。
最近のうわさによれば、ホッケンハイムとエクレストンが主催権を分担する可能性もあるようだと言われている。そうすれば、サーキット側が数百万ユーロ(数億円)とも言われる開催権料支払いを免れることも可能となるのではないかと考えられている。
そのことについて質問されたザイラーは、「現時点では何も言うことができない」と『Bild(ビルト)』に答えている。