10日(水)にマノーがパスカル・ヴェアラインと契約を結んだことを正式に発表した。これにより、2015年にDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)で史上最年少チャンピオンに輝いたヴェアラインが今年からF1に戦いの場を移すことが確定している。
■マノーとヴェアラインの契約は1年
現在21歳のヴェアラインは、すでに2014年シーズン途中からメルセデスAMGの控えドライバーも務めており、DTM活動と並行してこれまでに何度かF1カーのテスト走行を担当していた。そして、ついに今年からメルセデスエンジンを搭載することになったマノーの2016年型車MRT05で、新たな挑戦を開始することとなった。
シート合わせのためにイギリスのバンベリーにあるマノーの本部を訪れていたヴェアラインは、『Speedweek(スピードウィーク)』に対し、マノーとの契約は1年契約であることを明らかにした。
■強いチームメートを期待するヴェアライン
現時点では誰がヴェアラインのチームメートとなるのかはまだはっきりしていない。
ヴェアラインは、「僕のチームメートは優秀なドライバーであることを期待しているよ。そうすればお互いに切磋琢磨(せっさたくま)してクルマの開発もうまく進められるからね」と語ると、次のように続けた。
「若いドライバーか、あるいは経験豊かなドライバーかということは僕にとってあまり重要ではないんだ。基本的に、僕は自分自身のことに集中していくからね」
■新パートナーを得た今年のマノーは有望
ヴェアラインは、今季からメルセデスエンジンを搭載し、ウィリアムズからギアボックスとサスペンションの供給を受けることになっているマノーMRT05は理論的には有望だと考えている。
さらに、元フェラーリの技術責任者を務めていたパット・フライが陣営に加わるなど、昨年は最下位に終わったチームが今年は大きく飛躍を遂げる可能性も示唆されている。
「昨年、ライバルたちとの差がすごく大きかったのは事実だ。だけど、新しいパートナーシップを得られたことでチーム内には希望が見られるよ。僕もこれまでにファクトリーで目にしてきたことからいい感触を得ている」
そう語ったヴェアラインは、次のように付け加えた。
「同時に、これまでの差がどれほど大きかったかということも忘れるわけにはいかない。だけど、僕たちは大きな飛躍を遂げられると確信しているよ。それがどの程度のものになるのかは、まだ誰にも分からないけれどね」