今シーズンもレッドブル優位のままだと思われたが、マックス・フェルスタッペンがモナコでもレースを制することはもはや確実ではなくなった。
●【2024F1第8戦モナコGP】タイムスケジュール・全セッションの結果
先週末のイモラではポールポジションから優勝を飾ったフェルスタッペンだが、全体的に見れば、マクラーレンとフェラーリが3冠のワールド・チャンピオンの背後に迫っている。
フェラーリのフレデリック・バスール代表は自信を持っているようだ。
「マックスのほうが速いときもあるかもしれないね」
「でも、コンマ1秒に6台か7台のクルマが入っている。それはつまり、細かい差でヒーローからゼロになるということだ」
実際、マクラーレンは2024年型「B」スペックマシンを投入したマイアミGPでランド・ノリス(マクラーレン)がF1初優勝を果たしており、先週末のイモラでチェッカーフラッグを受けたときも、フェルスタッペンから1秒以内の僅差だった。
■マクラーレンとフェラーリを警戒するマルコ博士
レッドブルのコンサルタントであるヘルムート・マルコ博士は、このように見ている。
「マクラーレンはミディアムハードとハードコンパウンドのタイヤを最適なウィンドウ(作動範囲)に収めつつある」
「彼らは技術的な改善で我々に僅差まで近づいてきているし、レースセットアップの面でも最近、より優れたパッケージを組んでいる」と彼は『Speed Week(スピード・ウィーク)』に語った。
マルコは、今週末のモナコで最強のチャレンジを挑むのはフェラーリのシャルル・ルクレールかもしれないと考えている。
「昨年よりもタイトになるのは間違いない。ルクレールはモナコの予選で力を発揮するし、グランプリが予選でほぼ決まることは誰もが知っている」
■モナコGPは三つ巴に
モナコの狭いコースでフェラーリがレッドブルとマクラーレンを上回るかもしれないと考える者も多いが、オランダGPのボスであるヤン・ラマースは『NOS』にこう語った。
「私もそう思う」
「フェラーリはマクラーレンやレッドブルよりも縁石をうまくつかむと思う」
「ルクレールの週末になるかもしれないが、(カルロス・)サインツの週末になるかもしれない」
「あるいはまたフェルスタッペンかもしれないね」とラマースは笑った。
マルコも同意見で、今度は『De Telegraaf』紙にこう語った。
「バンプや縁石のせいで、我々にとっては最も難しいレースになると思う」
「我々は間違いなくマクラーレンを相手にしなければならないし、フェラーリにも、そして何よりもルクレールにもたくさんのことを期待しているよ」。