疑惑の渦中にいるレッドブルF1代表のクリスチャン・ホーナーは、プレシーズンテストとF1開幕戦のためにバーレーンへ向かったようだ。
■推定無罪が適用
レッドブルF1初期からチームを率いてきたホーナーは、女性スタッフとの間でスキャンダルに巻き込まれており、エナジードリンク会社『レッドブル』内の権力闘争の一環であるとの見方もある。
「“有名な”推定無罪が適用される」と語るのは、元F1ドライバーであり法学博士でもあるレッドブルF1のオーストリア人トップコンサルタントのヘルムート・マルコ博士だ。
しかし、このスキャンダルは現在、レッドブル・レーシングの2024年に向けた準備に支障をきたしているだけでなく、イメージ重視で有名なレッドブルのブランドにも影響を及ぼしており、ロンドンの『Times(タイムズ)』紙は次のように報じている。
「現在、混乱と不確実性を終わらせるために、プロセスを加速させることが望まれている」。
■レッドブルがFIAの口止め料?
実際、レッドブルのファッションブランドである『アルファタウリ』がFIA(国際自動車連盟)のオフィシャルウェアサプライヤーとして発表されたまさにその日、FIAはホーナーの件に関して公式声明を発表している。
FIAの広報担当者は「FIAは、調査が終了し、その結果が判明するまでは、これ以上コメントしないことを改めて表明します。FIAは引き続き、スポーツにおける高潔性、公平性、包括性の最高基準を維持することに全力を尽くしています」と述べた。
■ホーナーの後継者候補続々
ほとんどの関係者は、ホーナーがスキャンダルを乗り越え、F1での役割を維持するのに苦労するだろうと予想しており、ホーナーの後継者候補リストは日々増えている。
ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌は、長年レッドブルのチームマネジャーを務めてきたジョナサン・ウィートリーや、先日の2024年F1マシン発表会でホーナーとともにプレゼンターを務めた元レッドブル・ドライバーで解説者のデビッド・クルサードの名前を挙げている。
また、同誌のトビアス・グルナー記者は、レッドブルと親交のあるチーム『Hitech(ハイテック)』を率いるオリバー・オークスや、F1チーム代表経験者であるマッティア・ビノット(元フェラーリ)とオットマー・サフナウアー(元アルピーヌ)についても触れている。